結婚相手に必要な相性って、いろいろありますよね。金銭感覚とか、体の相性とか、食の相性とか。
確かに相性が良いのはとても大事なんですけど、ふたを開けてみると「あれあれ、意外にこの相性悪くない? でも、うまくやってるよね」っていう夫婦も多いです。
そんないろんな夫婦を見て、わたし的に一番大事だろうなと思うのは、「凸凹の相性」です。
つまり、良い感じにお互い足りないところを補い合えている関係性。

「凸凹の相性」が必要な理由
相性って聞くと「食の好みが同じ!」「考え方が似ている!」「家族計画が同じ方向性!」など、“同じ”ということに意識が向きがち。
でも実際に結婚してうまくやっているカップルって、趣味はまるで違うとか、夫はアウトドアで妻はインドア、体の相性が良くなくてセックスレスだけど仲良しとか、意外と大事そうなところで「同じではない」ことも多々。
本当なら同じ価値観を持っていたり、同じ味覚を持っていたり、同じ笑いのツボを持っていたりすると、一緒にいて楽しいし、盛り上がることも多いですよね。
でも思うのは、結婚前ってこの盛り上がりが何より大事だったりするけど、ことさら夫婦になると、盛り上がりというよりは「何か問題が起きた時に、いかにその問題を処理して平穏に過ごせるか」ってところが重要だと思うんです。
夫婦生活って日常なので、盛り上がりの連続というよりは、「平穏の連続」の方が現実的。自分自身の礎となる部分なので、安定感や問題解決能力が重視されますよね。
似た者同士過ぎると、考え方が偏ってしまうために、2人で同じ問題にぶつかり、同じ解決方法を導き出し、同じところで立ち止まるっていう事態に陥ってしまう可能性大。
例えば、同じ金銭感覚を持っている場合。浪費家同士だとあっという間に家計が火の車になってしまったり、倹約家同士だとお金を使う楽しさを見出せず堅苦しくなってしまったり。
何か悩んでいる時も、楽観的な方は「何とかなるよ、大丈夫だよ!」と言って何とかしてくれることもあるし、心配性な方は事前に問題が起きないようにいろいろ手配してくれて、そのおかげで事無きを得ることもある……。
それぞれの出番があると、お互いに救われてうまくいくんです。そうなると何か問題や、人生に大変なことが起きても、のらりくらりとやっていけるんですよね。
とはいえ似た者同士の、「良い時は最高! 悪い時は最悪!」みたいなジェットコースターのような生活も、ハードだけどそれはそれで楽しそう。
本当に思うのは「こういう結婚が良い」なんて無いですよね。離婚した人にも、その結婚は当時のあなたには必要だったし、成功の部分もあったと思うよ、って言いたい。
この相性が良いとか、こういうところが同じだとか、ここが致命的に違う、というのはどの夫婦にもあります。
でも大事なのは、いかにその自分とは違う他人と補い合ったり、ぴったりハマった相性の奇跡を喜び合えたりできるか、ってことだと思うんです。