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「売れるはずがない」と言われても。とある“レトロ食器”が若者に支持される人気ブランドになったわけ

インテリア

昭和時代に親しまれた食器のデザインをそのままに、現代に復刻させた「アデリアレトロ」。ローンチから約1年で幅広い層からの支持を集めたブランドの、立ち上げ背景についてお話を伺いました。

桐本:発売の一ヶ月前からInstagramを開設して、アナウンスをしました。開設当初は昔からのファンの方々から「待ってました!」との声を多くいただいて、これはいけるぞと思いました。

ファンの方に刺さるよう、投稿も工夫をしたんです。新商品の情報だけじゃなく、当時のカタログや豆知識など、喜んでくれそうなものを入れ込みました。

佐々木さん (以下、佐々木):そうして発売日当日、ドカンと売れて。半分くらいは一気にでしたね。

また、最近の「純喫茶ブーム」も手伝って残りの半分も徐々に売れていきました。今思うと、意地でやっていたなと感じます。

ーー当時のものをリメイクするのって、かなり難しいのではないのでしょうか。

杉本さん(以下、杉本):そうですね。

忠実に再現するとなると、本物のヴィンテージグラスを手元において書き起こす必要があるんです。

しかし、会社に当時のサンプルはほとんど残っていなかったんですよね。

ーー当時のものはどのように探したんですか?

杉本:自力でレトロショップを回って探しましたね。それでも手に入らなかったものは、持っているファンの方から一時的にお借りしたりしました。

ーーファンの方から?

佐々木:「再開チャレンジ」と称して募集をしたんです。

アデリアレトロ提供
アデリアレトロ提供

桐本:私達が探している柄を募集して、送ってくれた方にはプレゼントと一緒にご返却するというやり方をしました。

これが大成功で、すぐさまファンの方々が送ってくださったのですごく助かりましたね。

ーーアデリア側はグラスの見本をゲットできるし、ファンの方は協力している気持ちになれるしで、お互いに嬉しいですね。

桐本:そうなんです。どうやったら楽しくできるかなと考えた時に、この方法が思いつきました。ファンの方と一緒に作り上げている感覚になれるんですよね。

杉本:商品を入れるパッケージに関しては当時のものってほとんどなくて。今の人にウケるようなデザインを1から考えました。

ただ、レトロ感もちゃんと入れたかったので、ロゴはカタログに乗っていた当時のデザインを使うなど、新しいものの中に昭和のものを加えてバランスを取るようにしました。

アデリアレトロ提供
アデリアレトロ提供

ーー今はコアなファンだけでなく、幅広い層から支持されている印象です。さまざまな人に認知されるようになったきっかけは何だと思いますか。

桐本:やはりInstagramの投稿ですね。

先程言ったとおり、最初はコアな層に届けるため、昔の情報などを発信していたんです。ですが、途中で頭打ちになりかけて。

どうしたら伸びるかと投稿を分析した時に、食べ物や飲み物との掛け合わせがいいねを集めてることに気づいたんです。

そこからウケが良いスイーツ系の投稿を増やしました。

アデリアレトロ提供
アデリアレトロ提供

桐本:あとは「純喫茶」のハッシュタグも強くて。スイーツはスイーツでも喫茶店の雰囲気に合うようなクリームソーダとか、コーヒーフロートなどを作るようにしましたね。

それを続けていって、今までアデリアを知らなかった層にも認知してもらえました。

坪井:もちろんコアなファン層も大事にしたいので、投稿の1枚目は見た目で楽しめるもの、2枚目は当時のカタログの画像にするなど、どちらも楽しめるような工夫をしました。

アデリアレトロInstagram / ViaInstagram: @aderia_retro
アデリアレトロInstagram / ViaInstagram: @aderia_retro
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