カトラリーとは、食卓で使うナイフやフォークなど刃物の総称。ヨーロッパの長い食文化の歴史のなかで、伝統的に確立されたブランドがあります。食の情報の専門家であるフードアナリストの私が、日本で人気のブランドやおすすめのアイテムをご紹介しましょう。
shucyan
カトラリーはブランドで揃えたい!
食器と同様に、食卓の雰囲気を決める大きな要素のひとつが、ナイフやフォークなどのカトラリーです。食事をするための道具ですが、単に食材を切ったり口に運んだりというような機能面だけではなくて、せっかくなら、おしゃれで長く使えるものを選びたいですよね。
食卓を華やかに演出してくれる、素敵なカトラリーのブランドなどを国産・海外製品も含めて、その人気の理由や歴史も交えてご紹介いたします!
そもそも「カトラリー」とは?
カトラリーとは、洋食では食卓使うナイフ、フォーク、スプーンなどの主に刃物を中心とした道具を指しますが、木製のサーバーやトング、コースター、和食やアジアで多く用いられるお箸・箸置きなどの小物も含まれます。
食卓にある食器やグラス、調理器具以外のほとんどが含まれると考えてよいでしょう。
自分に合ったカトラリーの選び方
基本のカトラリーは5種類
まずは、カトラリーの種類には何があるのかを確認してみましょう。洋食で必要な基本アイテムは、次の5種類です。
・デザートナイフ
・デザートフォーク
・デザートスプーン
・ティースプーン
・ケーキフォーク
高級レストランでは、もっと多くの種類のカトラリーが並んでいますが、主に肉料理用のテーブルナイフより少し小振りなものをデザートナイフと呼んでいます。必ずしもデザート専用ということではなく、前菜からメインディッシュ、デザートまで全般に使うことができます。日本人の手、特に女性の場合は、サイズ的にデザートシリーズが使いやすいようです。
どんな場面でも合うシンプルなデザインがおすすめ
毎日のようにお使いになるものですから、やたらに華美だったり奇抜なデザインより、飽きのこないオーソドックスなデザインの製品をおすすめします。ただし、お子様用にはキャラクターデザインや持ちやすい樹脂製のものでもよいでしょう。
シルバー製のカトラリーは特別な日のために
シルバーは貴金属の材料でもあり、高級感と独特な光沢はとても魅力的です。
しかしながら高価な上に柔らかい材質なので傷つきやすく、取扱が難しいのが難点。また、錆びやすく変色しやすいためお手入れが大変なので、日常使いにはあまり向いていないません。普段用にするなら、ステンレスの製品が安価で錆びにくく、お手入れも簡単ですよ。
普段使いにおすすめ!人気のカトラリーブランド10選
1. 王室御用達「Kay Bojesen(カイ・ボイスン)」/デンマーク
「カイ・ボイスン」は、銀のジュエリーや食器で有名なデンマークの老舗工房「ジョージジェンセン」で修練を積んだのちに独立した、銀細工師・デザイナーのブランドです。1938年にデザインされたシンプルで美しいカトラリーは、デンマーク王室御用達をはじめ、世界中の人々に愛され今も使い続けられています。
写真の「お試し5本セット」は、つや消しの最高級ステンレスで、キズがつきにくくお手入れが簡単です。しかも世界的なブランドでありながら、比較的お値段もお手頃ですよ。この製品は刃物の生産で有名な日本の燕市で製造されています。
【仕様】
セット内容:ディナースプーン、ディナーフォーク、ディナーナイフ、ティースプーン、ケーキフォーク
サイズ:ディナースプーン 197mm、ディナーフォーク 192mm、ディナーナイフ 200mm、ケーキフォーク 148mm、ティースプーン 130mm
素材:18-10ステンレス
備考:箱入りギフト対応可能
楽天価格:4,287円(税込)
2. 日本が誇る世界的デザイン「柳宗理」/日本
「柳宗理」は、東京美術学校(現・東京芸大)洋画科を卒業して、1952年に柳工業デザイン研究会を設立。以後多岐にわたって活躍している日本が誇る世界的なデザイナーです。その作品は東京オリンピック聖火コンテナから、日常生活の食器・カトラリー、家具など広範囲にわたっています。
【仕様】
セット内容:デザートナイフ 2本、テーブルスプーン 2本、パスタフォーク 2本、マドラー 1本、SAITO WOODプライウッドスモールトレイ 1枚
サイズ:デザートナイフ 210mm、テーブルスプーン 183mm、パスタフォーク 198mm、ティースプーン 140mm、ケーキフォーク 150mm、バターナイフ 170mm、マドラー220mm
素材:[カトラリー] 18-8ステンレス、[トレイ] プライウッド
備考:トレイ以外は食洗機OK
楽天価格:8,980円(税込)
3. ソムリエナイフで有名な「Jean Dubost Laguiole(ジャン・デュボ ライヨール)」/フランス
日本的な発音では「ラギオール」の名で、特にソムリエナイフのトップブランドとして、トレードマークの蜂(マルハナバチ)とともに有名です。
ピエール・デュボにより、1920年にフランスで創立。小さな工房からスタートして息子のジャン・デュボにより急成長を遂げました。ライヨールは、クラシックでありながら、カジュアルに食卓を楽しくコーディネートできます。
【仕様】
セット内容:バターナイフ、フォーク、スプーン
サイズ:バターナイフ 152mm、フォーク 150mm、スプーン 140mm
素材:ステンレス、ABS樹脂
備考:食洗機・電子レンジ・オーブン使用不可
楽天価格:4,104円(税込)
5. 小さめサイズで使いやすい「SUNAO(スナオ)」/日本
メーカーの「燕振興工業」は、大正8年の創業。洋食器の生産では世界的なシェアを誇る、新潟県燕市に工場があります。伝統的な職人技と、近代的な技術の融合を実感できるでしょう。
「SUNAO」は、日本人の手の大きさに合うようにと少し小ぶりに作られているのが特徴で、世界一の朝食として有名な、あの「bills(ビルズ)」でも使われているとか。 手にしっくりとなじむ造形で、日本の技術水準の高さを世界に向けて発信しています。
【仕様】
セット内容:ディナーナイフ、ディナーフォーク、ディナースプーン、ケーキフォーク、ティースプーン各1本
サイズ:ディナーナイフ 207mm、ディナーフォーク 197mm、ディナースプーン 184mm、ケーキフォーク 145mm、ティースプーン 138mm
素材:18-8ステンレス(マット仕上)
備考:ディナーナイフのみハイカーボンステンレス(マット仕上げ)、食洗機OK
楽天価格:4,320円(税込)