海外でたくさんのインストラクターやクライアントと接する中で、改めて日本人の素晴らしさを実感することがたびたびあります。その一つが「呼吸への理解」と「呼吸の取り入れ方」が早いということ。他のアジア圏の方とも違い、これは群を抜いて日本人の理解が深い。ヨガ発祥の地であるインドの女性と比べても、やはり日本人は上手なのです。
エクササイズの効果倍増、精神面も安定する「呼吸法」
普段の呼吸を意識したことはありますか? アニメでも話題になっている「呼吸」というキーワード。これは、エクササイズの効果を倍増するだけでなく、精神面への良い効果も出せるため、少ない時間でエクササイズの効果を高めるためには必須な知識です。今回は、短時間エクササイズでも他と差をつけるための理解を深める呼吸のポイントをお伝えします。
呼吸の意識で、より筋肉へ働きかけられる!筋トレの効率が変わる!
筋肉は収縮と緩和で鍛えていきます。力をギューッと入れる、そして力を抜く。この繰り返しで筋肉を鍛えていくのが基本です。筋トレをされている方にはご理解いただけるはず。
重い荷物を持つとき、バーベルを上げるとき、息を吸いながら行う方はいないと思います。「よいしょ」というのは呼吸でいうと「吐く」という行為。吐くときに力をうまく筋肉に入れて緊張収縮させるとしっかり力が出せるために非常に効率が良いのです。
※「無呼吸」という方法もありますが、今回は「息を吐く」という動作をうまく意識することで上手に筋肉により収縮をかけることに注目してみましょう。
逆に吸うときはリラックスします。意識して力を抜きましょう。力みが残らないようにするのがポイントです。普段の生活の中でもかまいません。台所での作業やアイロンの作業、家事をするときに、ほんの3分。
正しい呼吸法は
吐くときは腹を固く、足の裏は重く床を踏みしめ、頭頂部はすっと天井に向かう意識をしっかり持ちます。そして吸う時は体を少脱力してみます。
通勤の電車の中で立っている時でも良いでしょう。もちろん座っている状態でも構いません。姿勢を正し、ヒールを履いていたとしても、両足均等に体重を乗せるように意識をします。座っていてもこの両足の感覚を意識します。正座をしている場合は、両お尻をしっかり床に下ろすようなイメージです。足におしりの重さをもっと加えるようなイメージですね。手荷物をお持ちの方は抱えた状態でもかまいません。
膣から頭頂部は一色線。腰幅程度に開いて床を踏みしめたら、吐く息で下腹部をギューッと引き締めます。この時、両足裏は、床をしっかり踏みしめる意識を持ちます。そして、吸う息でだらしなく緩めます。
これを10回程度やってみましょう。
通勤中なら一駅の区間だけと決めてチャレンジするのもおすすめです。
呼吸の意識を使うだけで、立っているだけ、座っているだけが、思った以上のエクササイズになることが直ぐにご理解いただけるはずです。できる方は、「フランス式膣呼吸」を取り入れると、下腹部のエクササイズとしてはこの上ない効果が期待できます。チャレンジしてみましょう。この小さな意識が積み重なると非常に大きく周囲と差をつけることになりますよ。
膣呼吸は骨盤底筋を鍛えるということ。骨盤底筋はほぼみんな、正しく動かせるようになると言われています。毎日4分の膣呼吸の習慣をぜひ取り入れてみてください。
フランス式膣トレの呼吸
フランス式の膣トレも上記の通り呼吸による筋肉の緊張と緩和を繰り返すことで、見えない部分の筋肉を効率よく鍛えていくことを目指しています。
吸うときは力を抜いて、吐く時は力をいれます。
「常に膣に力を入れてしめる意識を持てば良いですか?」というご質問をよくいただくのですが、筋肉を緊張つまり硬直状態を続けることは、筋肉を育てるためには効率が良くありません。緊張と緩和の「緩和(=ゆるめる)」を取り入れることがとても重要です。見えない場所だからこそ、呼吸の力を借りながらうまく力を入れる、そして吸うときは力を抜くという繰り返しでやってみましょう。