日本の四季や風情を現代風にアレンジしたテキスタイルを製作するSOU・SOU。数あるアイテムのなかでも、「伊勢木綿」を使用した手ぬぐいは、デザインも豊富で素敵。今回は、これからの季節にぴったりの「伊勢木綿 手ぬぐい(ひめ丈)」の魅力と使い方を、SOU・SOU広報の橋本 真紀さんにうかがいました。
京都から伝統とモダンさを発信するSOU・SOU
京都の台所、錦市場のほど近くにある和モダンなショップ「SOU・SOU」。日本の伝統的な素材や技法、柄や色をもとにしながら、現代のライフスタイルに寄り添う洗練されたデザインが魅力のブランドです。
SOU・SOUは、プロデューサー若林剛之氏、テキスタイルデザイナー脇阪克二氏、建築家辻村久信氏によって2002年に設立されました。デザインを担当するのは、脇阪氏。大胆で目を惹く柄と斬新な配色は、手に取る人を一目で虜にしてしまいます。
四季をモチーフにしたテキスタイル
SOU・SOUでは、地下足袋や、着衣(女性衣類)、傾衣(男性衣類)といった新ジャンルの和装から、日用品や文具まで幅広いアイテムが展開されています。そのいずれにも共通しているのが、こだわりの詰まったテキスタイルデザインです。
日本の伝統色や四季の柄を意識して描かれるという、温かみのある手描きタッチのデザインは、独創的でいてどこか懐かしさを覚えるものばかり。十二単のように色を重ねることで生まれる日本古来からの美しさや、着物などに使われてきた伝統柄も、SOU・SOUの感性を通すことで、私たちも普段の生活に取り入れやすい、現代的で斬新な配色とデザインに生まれ変わります。
決して奇をてらったモチーフではないのに、どうしてこんなに印象的なデザインが生まれるのだろう…と感じる、心揺さぶられる美しさが魅力です。
SOU・SOUで使われる代表的な素材、伊勢木綿の魅力
数あるアイテムのなかで、SOU・SOUのテキスタイルを最も気軽に楽しめるのが「伊勢木綿手ぬぐい」。伊勢木綿は、三重県指定の伝統工芸品で、手になじむ素朴な風合いが特徴です。橋本さんによると、伊勢木綿は、小さな機織りでゆっくりと丁寧に織られるからこそ、得も言われぬ手触りに仕上がるのだとか。1台の織機で1日1反(13m)しか織れないという、大変貴重な伝統工芸品でもあります。
そんな伊勢木綿に、手ぬぐいの素材を探していたプロデューサー若林氏が出合い、やわらかい肌触り、優れた吸水性と速乾性に惚れ込んで使用するようになったのだとか。洗えば洗うほど糊が取れて手になじみ、皺やほつれもどんどん減っていく不思議な素材。使い込んで自分だけの風合いに育てる楽しさがあります。
写真は、数ある柄のなかでも橋本さんがお好きだという「菊づくし」。華やかに表現された菊のデザインと女性らしい配色は、バッグの中に忍ばせるだけで気分が上がりそうです。
伊勢木綿手ぬぐい(ひめ丈)おすすめの使い方
1.お弁当を包む布として
伊勢木綿手ぬぐいのなかでも、コンパクトながらさまざまな用途で活躍するサイズが「ひめ丈」。可愛らしい名の通り、幅約35cm、長さ約50cmと普通サイズの手ぬぐいよりも少し小さめにつくられています。
写真のように、お弁当を包む布として使うのもおすすめ。一対の角を対角線上に合わせ、もう一対の角をキュッと結べばできあがり。可愛いお弁当包みで、ランチの時間が楽しみになりそうですね。
2.ランチョンマットとして
食卓を彩るランチョンマットして使うのも素敵。写真のように、お茶や食事のシーンでさっと広げるだけで、特別感を演出します。
暖かい季節には、ピクニックで使うのもおすすめ。吸水性が良く薄手で乾きやすい伊勢木綿は、ランチョンマットに、手拭きに重宝すること間違いなしです。
3.ラッピングとして
橋本さんによると、手づくりのお菓子を包んだり、贈り物のラッピングとして使うのもおすすめなのだとか。ラッピングは、通常開けてしまったら捨てられてしまいますが、ひめ丈手ぬぐいで包めば、開けた後も多用途に使えますね。
他にも、小物入れの目隠し布として、食器拭きとしてなど、伊勢木綿ならではの魅力を活かしたさまざまな使い道がありますよ。ぜひ、あなた好みの使い方を楽しんでください。
SOU・SOUのテキスタイルは、手にした人を笑顔にするデザインと、丁寧な手仕事で生み出された素材の魅力が合わさり、豊かな暮らしを届けてくれます。お店に入った時のワクワク感、そして毎日の暮らしを明るくしてくれる楽しさを、あなたもぜひ体感してください。
photo / SOU・SOU
SOU・SOU