月初や月末は何かと仕事が忙しかったり、面倒な人間関係に悩まされていたり……。夜、心が落ち着かず、眠りが浅いと感じている方は少なくないようです。
そこで今回は、睡眠や自律神経の改善指導を行う、ナイトケアアドバイザーの小林麻利子が、苛立った心を鎮めてくれる鎮静作用のある栄養素をご紹介します。
文・小林麻利子
【小林麻利子の美人の作り方】vol. 131
安らぎを与えてくれる栄養素5つ
ビタミンB12
神経安定によいとされるビタミンです。脳の中枢神経に働いて自律神経の安定を保つ作用があり、レム睡眠やノンレム睡眠のリズム安定させることもわかっています。
乳製品、豚肉、大豆、魚介類などに多く含まれているので、ダイエットや夜遅くなったからと野菜だけで食事を終わらさず、必ずたんぱく質源も摂取するようにしましょう。また、貧血予防にもなるので、生理前や生理中などにも意識してとるとよいでしょう。
硫化アリル
鎮静・疲労回復によいとされる栄養素で、玉ネギや、アサツキ、ワケギ、ショウガ、ニンニクなどに含まれています。慢性疲労回復によいビタミンB1は、この硫化アリルと一緒にとることで作用効率が高まるため、豆類や肉類などと共に食べると良いでしょう。
暑くなってくると、冷しゃぶや素麺など冷たい献立になるご家庭も多いと思いますが、こうした薬味も欠かさず一緒に摂取すると、高ぶった心を抑えることにも繋がります。
テアニン
緑茶や烏龍茶、紅茶には、うまみの元、L-テアニンというアミノ酸が含まれています。特に玉露などの上級なお茶には多く含まれており、さまざまな研究で、疲労回復や起床時のスッキリ感、中途覚醒が減少したなどの結果が得られています。
ただし、こうしたお茶には眠りを妨げるカフェインも含まれているため、カフェインが含有していないお茶や、サプリメントなどを利用するほうが良いでしょう。
マグネシウム
高ぶった神経を抑える作用のある、マグネシウム。アーモンドやゴマ、海藻類に含まれています。体温や血圧の調整にも働くため、夜、適切に体温や血圧が下がり、眠りやすい状態をつくるためにも必要です。
またイライラを抑える作用もあるため、生理前や妊娠中など、自分の感情がどうしても抑えられない、という方はよいでしょう。仕事中に甘いものを常に食べている方は、中毒になりやすく、血糖値があがったり下がったり、感情のコントロールがしにくくなるため、イライラや憂鬱感を感じがちです。かといって、いきなりスイーツを絶つのはなかなか難しい、という方は、毎日ナッツ類をおやつ替わりにするのもよいでしょう。
アピイン
精神安定や不眠症改善にも効果があるとされるアピイン。セロリの緑色やパセリ、三つ葉など、苦み成分の中に含まれる香り成分です。
疲れた日は、体調を整えてくれるカルノシンが含まれている鶏肉と共にセロリ入りのスープにしたり、飲み会が続いている方は、揚げ物に添えられているパセリを欠かさず食べる習慣を持つのも良いでしょう。三つ葉はどんな食べ物にもあうので、お味噌汁や肉や魚の添え物として、意識して食卓に用意するとよいでしょう。
食事だけでなく、ゆっくりと呼吸を繰り返したり、温かいハーブティを飲んだりすると、心が落ち着いていきます。毎日仕事や家事に頑張りすぎず、体を労わった生活を送ってくださいね。
お知らせ
『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』(ダイヤモンド社)
2018年6月7日発売。こちらから!
生活習慣改善サロンFlura主催。ナイトケアアドバイザー。睡眠改善インストレクター。最新のデータ、研究を元に、サロンに通う女性の自律神経の改善を行う。睡眠と入浴を中心とした、生活に合った無理のない実践的な指導が人気を呼び、延べ1700名の女性の悩みを解決、サロンは予約半年待ちの人気。
20代の頃に、肥満、生理不順、肌荒れ、過呼吸などに悩まされていたが、睡眠と入浴を中心に生活習慣を見直し8キロの減量に成功、体の不調も消えたことから、自律神経を整えるためのあらゆるメソッドを研究。生活習慣の悪さに悩む、数多くの現代人を救っている。
温泉入浴指導員、ヨガインストラクター、アロマテラピーインストラクター、食生活管理士、上級心理カウンセラー。講演活動やWeb連載のほか、テレビ・雑誌でも活動中。
著書『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』(ダイヤモンド社)、『美人をつくる熟睡スイッチ』(G.B.)
『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』:https://www.amazon.co.jp/dp/4478105081
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