様々な製品をテストする中で発見した「ベストじゃないけどおすすめしたい」という格安製品の数々。そんなコスパに優れた「安くて良いモノ大賞」を決定しました! 今回は、2000円台なのに防水性、屈曲性、軽量性にすぐれたレインブーツです。
テストするモノ批評誌『MONOQLO』では、これまで様々な製品をテストし、素晴らしい製品を「ベストバイ」としてご紹介してきましたが、実はその陰に「ベストじゃないけど……おすすめしたい」という“格安”製品もありました。
そこで、コスパに優れた全165製品を集め、安くて良いモノ大賞を決定! デジタル、アウトドア、日用品などカテゴリ別におすすめの製品を発表しちゃいます。
今回は、大雨や大雪のときにあると助かるレインブーツ。最近は昔ながらの「長靴」ではなくカジュアルなレインブーツが2000円程度で販売されていますが、その防水性能はどうなのでしょうか。
今回はネットで2000円程度で購入できる格安のレインブーツ3製品と、1万円以上のハンターのレインブーツを比較してみました。
レインブーツ8製品を購入して比べてみたところ、サイドゴアブーツ5製品は全製品が同一のOEMでした。そのため、比較はOEM1製品と残り2製品、ハンターのブーツとしています。
格安な長靴を選ぶポイントは“ソールの付き方”。ソールはボディと一体成形のものと、縫い合わせているものがあり、当然ながら縫い目があれば水が染みてきます。オススメは一体成形で履き口カバーも付いたものです。
テストでは、鉄板の上に一定の重りを入れたブーツを置き、乾燥状態とぬれた状態でどのくらいの力で滑るかを測定しました。測定は3回行い、平均値を算出しています。
なお、N(ニュートン)は力を表す単位で、数値が大きいほど“滑りにくい”ということになります。
では、まずは2000円台レインブーツ3製品で評価の高かったものから紹介します。
コーコス信岡
ハイブリッドEVA
ショートブーツ HB-891
実勢価格:2178円
サイズ■SS(22.5~23cm)~XL(27.5~28.0cm) カラー■イエロー、ブラック、ブルー、グリーン、レッド 靴幅■3Eメイン素材 ■EVA配合合成ゴム ソール素材■合成底 ヒール丈■3.5cm 履き口■37cm ソールの厚さ■1.5cm 重量■300g(片足/L)
一体成形で履き口カバーも付いたコーコス信岡「ハイブリッドEVA ショートブーツ HB-891」。軽くてやわらかく、2000円台のなかではぬれた面で最も滑らなかった優れものです。
ソール形状
▼滑りにくさのテスト結果
乾燥面 :8.80N
ぬれた面:7.38N
履き心地:〇
どこにも当たらず、インナーソールもクッション性があります。非常に軽くて柔らかく、サイズより大きめの印象です。
ボディとソールが一体成形なので、縫い目がなく水が染み込みません。中央の継ぎ目がやや目立つのですが、格安なので仕方ないところです。
履き口にはカバーが付いており、ひもでしっかり閉じられます。素材もやわらかいので、足に当たって気になることもありません。
OEM製品
サイドゴアレインブーツ
実勢価格:2069円~
ソール形状
▼滑りにくさのテスト結果
乾燥面 :10.19N
ぬれた面:7.22N
履き心地:△
かたい感じはないのですが、インナーソールの土踏まず部分が浮いていて気持ち悪いです。かかともエッジが当たります。
人気のサイドゴアタイプも5製品購入しましたが、なんとすべて同一のOEM製品。ソールはボディと縫い合わせてあるので、縫い目から水が染みてしまう構造です。
ソールを縫い合わせているので染みてきます。
スタートレーディング
防水シューズ 6525
実勢価格:2526円
ソール形状
▼滑りにくさのテスト結果
乾燥面 :8.79N
ぬれた面:6.73N
履き心地:△
履き口部分が意外と硬くて足に当たり、内側のベロの段差もこすれます。なによりひもが面倒くさいです。