最近、よく耳にする腸活。腸内の環境を整え、その状態を良好に保つ活動のことをいいます。腸内の環境を整えると腸を始めとする、他の体内の環境も改善されることがわかっています。とはいえ、なかなか毎日意識することは難しいものです。そこで、手軽に続けられて効果が出やすいスープで腸活をはじめてみませんか?「本当にやせたいのならこのスープを毎日飲んでください」(扶桑社)の著者である、小林弘幸先生に無理なく腸活を続けられる「腸活スープ」について伺いました。
第2の脳といわれている「腸」
いつまでも健康でいたい、痩せてキレイになりたいと思うならば腸を元気にすることだと小林先生は言います。
腸が健康であれば、口から入った食べ物の消化吸収はスムーズに行われ、やがて良質な血液が作られます。作られた血液は腸によって全身の細胞の隅々にまで運ばれ、新陳代謝のアップや身体の健康につながります。いわば、腸は免疫システムの司令塔なのです。
免疫力アップ、美肌、メンタル強化、便秘解消、ダイエットなどのメリットをもたらせてくれる腸活。
健康なカラダ作りには欠かせない活動といえます。
腸活スープのメリットとは?
次に腸活スープについて小林先生に教えてもらいました。
「腸活食のポイントは3つあります。まずは善玉菌のエサになり、腸内の掃除をして便を作る食物繊維をたっぷりとることです。次に、善玉菌を活性化させるヨーグルトや納豆、漬物などの発酵食品と、酢やみそなどの発酵調味料を取り入れること。そして最後は、腸を温めるものをとることです。この3つの条件を満たしているのがスープというわけです。1品だけで栄養バランスも完璧ですし、はじめにスープを飲めばドカ食いも防止できますよ」
腸活スープは、いわば健康なカラダとダイエット(痩せた自分)を手に入れることができる一石二鳥のスーパーメニューということがわかりました。では次に本書で紹介されている腸活スープを3つご紹介します。とっても簡単なうえに栄養満点なので、ぜひ作ってみてください。
甘酒で作る「鶏肉とゴボウのみぞれスープ」
食物繊維がたっぷりなゴボウと大根、鶏モモ肉で満足感のある一品です。
とくにゴボウには善玉菌のエサになるオリゴ糖も豊富。
そしてこのスープのポイントは甘酒です。
オリゴ糖と食物繊維が腸内環境を整え、免疫力アップや抗酸化作用、脂肪燃焼効果、疲労回復などが期待できます。
最後に加える大根おろしも消化を促進してくれます。
【材料(4人分)】
鶏モモ肉……1枚(250g) ゴボウ……100g
塩……小さじ1/4
コショウ……少し
大根……200g
ミズナ……1/2袋(100g)
ゴマ油……大さじ1/2
≪A≫
だし汁……4カップ
甘酒……1/2カップ
しょうゆ……小さじ2
塩……小さじ2/3
【つくり方】
193kcal
1.鶏肉は小さめのひと口大に切り、塩、コショウをふる。ゴボウは皮をこそげ、ささがきにして水にさらし、水気をきる。
大根はすりおろし、水気を軽くきる。ミズナは5cm長さに切る。
2.鍋にゴマ油を中火で熱し、1の鶏肉を焼く。全体に焼き色がついたらゴボウを加えて炒め、油が回ったらAを加える。
3.煮立ったら弱火にし、フタをして7~8分煮る。やわらかくなったら1の大根おろし、ミズナを加え、さっと煮る。
食物繊維たっぷり「しらたきの坦々スープ」
本書レシピで一番食物繊維が摂れるスープ。
ゴマと豆板醤で代謝アップ、罪悪感のないしらたきでお腹も満足のスープです。
豆板醤や粉山椒のピリ辛が食欲を促進させそうですが、食べ応えのあるしらたきが入っているので大丈夫。
やせグセが付くと小林先生、太鼓判のスープです。
【材料(4人分)】
しらたき……400g
豚ひき肉……150g
モヤシ……1袋(200g)
ニラ……1/3束(30g)
≪A≫
ゴマ油……大さじ1/2
長ネギ(みじん切り)……1/3本(30g)
ショウガ、ニンニク(各みじん切り)……各1かけ
豆板醤……小さじ1/2
≪B≫
水……4カップ
コチジャン、練ゴマ……各大さじ3
みそ……大さじ1と1/2
顆粒鶏ガラスープ……大さじ1/2
塩……小さじ1/4
塩、コショウ、粉山椒……各少し
【つくり方】232kcal
下味冷凍で味しみしみ「鮭とレンコンのレモンクリームスープ」
ほんのりレモンが香る「鮭とレンコンのレモンクリームスープ」
今話題の「下味冷凍」ができるので、食べたいときにすぐに作ることができる一品です。
冷凍している間に調味料が鮭やレンコンにしみ込み旨味が倍増。
また、クリームとの相性バツグンのシメジと鮭がとっても美味しいです。
ほんのり香るレモンで気分もリフレッシュできます。
【材料(2人分)】
生鮭(切り身)……1切れ
レンコン……50g
小麦粉……適量
シメジ……1パック(100g)
≪A≫
酒、レモンの絞り汁……各大さじ1
オリーブオイル……大さじ1/2
顆粒洋風だし……小さじ1
塩……小さじ1/3
コショウ……少し
≪B≫
水……1と1/2カップ
牛乳……1/2カップ
塩、コショウ……各少し
【つくり方】161kcal
1.鮭は4等分のそぎ切りにして、小麦粉をまぶす。レンコンは皮をむいて5mm幅のいちょう切りにし、水にさらして水気をきる。
シメジは石づきを除いて小房に分ける。
2.ファスナーつき冷凍用保存袋にAを混ぜ合わせ、1の鮭を加えて全体にからめる。
3.1のレンコン、シメジを加えて薄く平らにならし、できるだけ空気を抜いて密封し、冷凍する。
★食べるときは……3をさっと水につけるか流水にくぐらせ、中身を鍋に入れる。Bを加えてフタをし、中火にかけてときどきほぐしながら煮る。沸騰したらアクを除いて弱火にし、7~8分煮る。味をみて塩、コショウでととのえる。
腸活と言っても、腸のタイプは人それぞれです。
そこで本書には「あなたの腸タイプは?」という頁もあり、自分のお腹のタイプを知ることができます。
とくにどんなことに注意をすればいいのかがわかるので、腸活をはじめる前にチェックしてみてください。
一品でも栄養バランス抜群の腸活スープ。
活動的になるこれからの季節に向けて、腸から元気になりませんか?