2018年にリニューアルしたグルメショップ「高尾山スミカ」では、くるみ味噌が香ばしいお団子をはじめ、チーズタルトなどのスイーツが人気。2階にはカフェレストランがあります。
店の横にある道を入っていくと、ケーブルカーの駅があります。こちらも広々としていて、山を眺めながら休憩できます。
「高尾山スミカ」で天狗の顔をかたどった「天狗焼」(150円)を購入。中には黒豆あんがぎっしり!やさしい甘さが疲れた体にエネルギーをチャージしてくれます♪ 温かいのも嬉しいポイントです。
甘いものを食べたら今度はしょっぱいものがほしくなり、2分ほど歩いて1899年創業の茶屋「十一丁目茶屋」へ。店名は薬王院から11丁(1.2km)の距離にあることが由来だそう。
こざっぱりした店内にはテーブル席と小上がりの座敷が用意され、気軽にくつろげます。同店は現金先払い。店に入るとお品書きを渡され、注文とともに会計を済ませます。
こちらでは、高尾名物の「とろろそば」(写真/1,000円)をはじめ、みそ田楽や山菜料理を食べられます。店頭でお団子やお土産を買うことも可能。
特等席は、テラスのカウンター席。絶景を見ながらの食事は何にも勝る贅沢です♪ 山頂ではありませんが眺望は素晴らしく、山の風に吹かれてのんびり休憩ができます。
山岳信仰から生まれた神仏習合の神を祀る高尾薬王院へ
エネルギーをたっぷりチャージして山歩きを再開。時間に余裕があれば、約70頭のニホンザルや300種類の高山植物を育てている「高尾山さる園・野草園」に立ち寄っても良いでしょう。
樹齢450年といわれる「たこ杉」を過ぎると、「浄心門」が見えてきます。ここから先は「薬王院」の境内になります。登山コースのポイントでもあり、浄心門の左が3号路、右が4号路の入り口になっています。
「カツラ林コース」とも呼ばれる3号路は比較的人が少なく、秋にはカツラの黄色い葉を見ることができますよ。
直進して門をくぐると、赤い灯籠が両脇に並ぶ道。紅葉も美しく、夜はまた違った雰囲気を楽しめます。
やがて分岐が現れます。左が108段と煩悩の数だけある急階段「男坂」、右がなだらかな「女坂」。すぐ先で再び合流するので、グループで行ったときは二手に分かれても楽しいでしょう。かかる時間はあまり変わりません。
合流地点には、風味豊かなごま団子で有名な「ごまどころ 権現茶屋」があります。店内にもテーブル席や小上がり、テラス席など50席を完備し、「八王子ラーメン」などが食べられますよ。
立派な杉並木を抜け、多聞天、広目天、増長天、持国天が睨みをきかせる「四天王門」をくぐると、手水場。参拝に拝観料は必要ありません。寄り道をしなければ「十一丁目茶屋」から20分程度で来られます。
休日には、輪をくぐってその先の錫杖(しゃくじょう)を鳴らす「願叶輪潜(ねがいかなうわくぐり)」(写真)に行列ができています。
そして境内にも寺院直営の甘味処「喫茶小坊 一福」があり、お団子とソフトクリームを売っています。「天狗注意」の標識がお茶目♪
きび、あわ、小豆、黒ごまなど10種の具を使った天狗(十具)の団子「天狗十穀力団子」(350円)などを販売しています。
オリジナルのぶどう酢が入った「権現力ソフトクリーム」(380円)は甘酸っぱく、目が覚めるようなおいしさ!疲れているときに食べると、生き返る心地がします。
1200年以上前に開かれた薬王院の正式名称は「高尾山薬王院有喜寺」。真言宗智山派の大本山であり、成田山新勝寺、川崎大師平間寺とともに関東三大本山のひとつに数えられます。
ご本尊は、山岳信仰が発祥と考えられる神仏習合の神「飯縄大権現(いづなだいごんげん)」。高尾山に天狗が棲むといわれるのは、飯縄大権現の従者が天狗とされているからなのだそう。