【1位】MOW PRIME ゴールドラムレーズン + いぶりがっこ + クリームチーズ
「『MOW PRIME(モウ プライム) ゴールドラムレーズン 〜発酵バターの香り〜』(森永乳業)は、その名のとおり発酵バターの風味がするアイスです。一方、いぶりがっこってチーズと合わせて食べることが多いじゃないですか。このふたつを組み合わせたらおいしくなるというのは、自明の理でした。
アイスに入っているレーズンと同じくらいの大きさ(約8mm)にいぶりがっこを賽の目切りして、両者を混ぜ合わせてください。それより少し大きめに切った『kiri(キリ)クリームチーズ』(ベル ジャポン)も合わせると、よりおいしく仕上がります。それぞれの分量は適量で。お好みのバランスでOKです。
風味に特徴のある3つが渾然一体となることで生まれる、味と香りの三重奏。かなり大人な味わいで、カクテルグラスに盛り付けたらどこのお店の高級スイーツかと思うような仕上がりになりますよ」
いぶりがっこの燻香とラムレーズンならではの洋酒の香りが相まって、漂う香りがすでに高級。大きめのスプーンで口に運んでみると、その味わいは想像以上にリッチなものでした。
「MOW PRIME(モウ プライム) ゴールドラムレーズン 〜発酵バターの香り〜」はそもそも贅沢感のあるアイスなのですが、そこにいぶりがっこの香ばしさ、クリームチーズのほど良い酸味が加わり、味の奥行きが増しています。洋酒のあてにスモークを食べることがありますが、よく知られたマリアージュをそのままアイスに置き換えた感じ。加えて、いぶりがっことラムレーズンの食感が心地よく、食べて楽しいひと品でした。というわけで、このアレンジが堂々のベスト1!次はお酒と合わせて試したい!
アイスと相性の良い発酵食品はまだまだほかにも!
話を聞いた時点ではやや面食らいもした、アイスと発酵食品の組み合わせ。しかし試してみればどれも予想をはるかに超えておいしく、目の前にあるアイスの世界が大きく広がったと感じました。
「アイスと相性の良い発酵食品はまだまだあると思いますよ。たとえば、私がこれから研究したいと思っているのは、味噌とのマリアージュ。実は、名古屋には八丁味噌と合わせたジェラートがあるんです。
あとは、しょうゆ。直近のアイスのトレンドはヴィーガン、要は乳を使わないアイスです。2023年には市場の半分を取るんじゃないかという勢いで、各メーカーが開発を進めています。アメリカのアイスの市場を見ても、牛乳を使ったアイスって本当に少なくなっているんですよ。豆乳やオーツミルクを使ったアイスに置き換わっていっているんです。
そこで問題となるのが、植物原料由来のえぐみをどうマスキングするか。それをする上で、しょうゆがけっこう活躍するとにらんでいるんですよ。しょうゆって素材の味を殺さず、においだけを消してくれる調味料じゃないですか」
この記事ではちょい足しによる発酵食品とアイスのマリアージュを提案しましたが、今後は大手のメーカーからこの組み合わせをベースとした新商品が生まれてくるのかも。そんな近未来のトレンドを先取りするという意味でも、今回のベスト4、試してみる価値があると思います!
取材・文・写真/植松 富志男(macaroni編集部)