今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
偶然から偶然への跳躍
今週のさそり座は、死をポケットに携えて歩いて行くような星回り。
『ふとわれの死骸に蛆のたかる見ゆ』(野見山朱鳥)という句のごとし。
みずから見ようとして見た訳ではなく、たまたまふと見えてしまった景であるにも関わらず、それがいつまでも脳裏に焼き付いて離れず、じわじわとその影響を受け続けてしまうということが人生にはあります。掲句もまた、そんな景のひとつだったのでしょう。
今週のあなたもまた、受け入れるべきことを受け入れたら、あとはまったくの偶然へと身を任せていくべし。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
不定形な関わりをよしとする
今週のいて座は、視覚でも嗅覚でもなく、触覚で他者や物事を判断していこうとするような星回り。
軽く触れると葉を閉じるオジギソウは、明らかに自覚的な活動として葉を閉じたり開いたりしているのだそう。
生物学者のラマルクは馬車にオジギソウを乗せて観察するという前代未聞の実験を通して、はじめは馬車の揺れで葉を閉じていたオジギソウが、次第に葉を開いていったことに気が付き、彼らがその触覚から得た情報を精査し、判断していくだけの一定の学習能力さえ有していることを発見したのです。
今週のあなたもまた、触覚を働かせられるだけの近しさや距離感を大切にしていきたいところ。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
統べるということ
今週のやぎ座は、自身の存在感を増大させる代わりに、さりげなく馴染ませていこうとするような星回り。
『一村にひとつの夕日天道虫』(土屋未知)という句のごとし。掲句では、まるでその視界におさまる「一村」を統べる王であるかのように「天道虫」が悠然と飛んでいった光景が捉えられています。
こうして一緒に並ぶと、なぜか絵になって見る人の心を動かしてしまう存在というのは、人間に置き換えてみると、いかに貴重でありがたいかということが身に沁みてくるのではないでしょうか。
今週のあなたもまた、自身が実現したい世界へといかに自分を調和させていけるかが問われていくでしょう。