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[ダイエット中の食事]大人が注意すべき9つのポイント

年々代謝が落ちて痩せづらくなるアラフォー世代。運動、ファスティングなど痩せる方法はさまざまですが、いつもの食事を40代向けのダイエット仕様に工夫するだけでも効率良く瘦せられます。今回は大人世代がダイエット中の食事で注意すべきポイントや、手軽で続けやすいダイエット向きの定番献立を管理栄養士の松田真紀さんに教えていただきました。何度もリバウンドを繰り返してきた人、ダイエットに終止符を打ちたい人はぜひ参考にしてみてください。

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食事の工夫だけでダイエットは可能?

総論として、年齢を重ねると筋力が落ちるので、運動と食事改善を両方行うほうが美しく効率的に痩せられます。筋肉をつけないと皮膚がたるんで見た目も老けますし、食事面で注意すべき点が増えます。ただし、減量という意味では食事だけで痩せることも可能です。40代は特に多忙な世代で、子育て中の方はほぼ自分の時間がないですよね。運動したくても体力が低下し始めたり運動が苦手な人も多い世代ですが、そういう方も諦めず「食事の工夫だけでもダイエットできる」とポジティブに捉えましょう。

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教えてくれたのは……管理栄養士 松田真紀さん

40代50代女性が太りやすくなる理由

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40代以降の女性は閉経などによる女性ホルモンの影響で中性脂肪がつきやすく、コレステロール値が上がりやすい年代です。20代の頃よりも基礎代謝が2割も減ります。基礎代謝の数値には個人差がありますが、多い人で1日400kcal、少ない人で1日180kcalぐらい基礎代謝が落ちる計算です。1日180kcalというのは、このカロリー分を毎日食べ続けると2ヵ月で1〜2kgは体重が増えてしまうほどの数値。

じつは40代以降の女性の中には加齢にともなう基礎代謝の低下に気づかず、それまでと同じ量を食べ続けることで年に10kgくらい体重が増加してしまう人が少なくありません。さすがに途中で「しまった!」と感じて食事調節を始めると帳尻が合っていきます。まずは自分の基礎代謝の落ち方を把握して、代謝を良くする食事法を味方につけることが大切です。

理想的なダイエットの減量ペースは?

1ヵ月に1〜1.5kgくらいが理想で、2kg以上落とさないほうがリバウンドもしにくく、体調を崩す心配もありません。一般的に体重が7%減った頃から停滞期に突入します。たとえば体重60kgの場合は約4kg、50kgの場合は約3kg落ちると体重低下が一旦止まります。一気に体重を落とすと早く停滞期が訪れるため、その分リバウンドしやすくなりますが、緩やかに体重を落とせば停滞期が気になりません。ダイエット回数は人生で少ないほうが勝ち。代謝の低下とダイエットを度重ねると誰でも痩せづらくなります。「緩やかに食事を変えていく」ぐらいの気持ちで、太りにくい体をつくる食事法を身につけていくのが理想的だと思います。

ダイエット中の食事で注意したい9つのポイント

食事方法や生活習慣の見直しはダイエット成功の肝です。しかし、ポイントを誤ると「結果が出ない」「リバウンドして、かえって太る」など、ダイエットが失敗に終わる可能性もあります。ここでは、特にダイエット中の食事で意識したい9つのポイントをご紹介します。取り組めそうな内容から早速実践してみてください。

ダイエット中の食事ポイント①食事は一日3回でなくてOK。ただし朝食はマスト

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一日3回の食事回数にこだわる必要はありません。きっちり回数だけを守ろうとすると、かえって摂取エネルギーが増えて太る原因になります。大事なのは「水分を摂ること」と「体内リズムを整えるための食事」。朝・昼・晩の食事の中では“朝食の質と量”を充実させることが重要です。毎日同じ時間に朝食を摂ること、それから食事前に毎日コップ1杯のお水かできれば白湯を飲んでください。

「冷え性や筋肉の少ない人」「夜眠れない人」は腸を温めるためにも朝食を摂ったほうがいいです。ただし、朝が弱い人の場合はちゃんとした朝ご飯を食べるのは難しいかもしれません。固形物でなくても、野菜や果物が含まれるスムージーやジュースで十分なので必ずお腹に入れましょう。全腸運動を活性化させるMCTオイル入りのコーヒー、毎日同じ時間に飲めて続けやすいプロテインドリンクや置き換えダイエット、白湯だけでも最悪大丈夫です。いずれの場合も、朝決まった時間に水分補給することが大切です。

もうワンランク上の朝食を目指すなら「消化の良いたんぱく質」を。温めたヨーグルトや豆乳、固形ではない味噌汁のような発酵食なら腸が温まり体にも優しいです。

ダイエットパフォーマンスを上げるには、「いつ何を」「どのように食べるか」を重視する時間栄養学を意識することが重要。私達の体の中には内臓やホルモン分泌などいくつかの体内時計が存在していて、それらが上手く混ざり合うことで代謝を促します。しかし、その体内時計はきっちり24時間ではなく人によって周期の長さが異なります。そのため、意識的にリセットしないと気づかない間に周期にズレが生じて、放っておくと生活リズムが狂い太りやすくなることも。20代をピークに40代以降はその調節スキルが顕著に落ちてきますが、「朝食」や「太陽」が時間を合わせてくれる方法の一つ。昼や夜はそこまで意識しなくても良いですが、朝だけはなるべく毎日同じ時間に、その日の食欲や体調に合う食事を摂取してください。

ダイエット中の食事ポイント②夕食を摂るなら就寝3時間前までにor16時間断食

教科書的に言うと、寝る3時間前までに夕飯を摂るのが理想的。就寝前に胃が空っぽのほうが痩せやすくなります。でも夜遅い時間にやむをえず食事を摂る人もいますよね。そこでもう一つの考え方として、食事を摂る時間を腸を動かすための朝ご飯を食べた時間から8時間以内に抑えて、16時間休みをとる「16時間断食」という方法もあります。

朝から夜までしっかり食べ続けると腸が休まる時間がなくなり、腸にとっては残業状態。特に30代以降の女性は腸の調子を整えないと睡眠の質が悪化。眠れないとストレスが溜まり、食欲ホルモンのレプチンが暴れて痩せづらくなる悪循環に陥ります。7時間以上寝ている人と睡眠時間が6時間以下の人を比べた時に、肥満リスクが約3倍高まったというデータもあります。睡眠中に成長ホルモンが分泌されないので体が修復されず、代謝が落ちて太りやすくなるんです。

とにかく腸を休ませる時間を作ることが大事。「食事は寝る3時間前まで」「16時間腸を休める」、この2つを念頭に置いて片方だけでも実践しましょう。

ダイエット中の食事ポイント③食べ方の工夫で血糖値をコントロール

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皆さんご存じの通り、血糖値を急激に上げない食事順は「野菜→おかず→主食」のベジファーストが理想的。食物繊維が豊富な野菜から先に箸をつけて、最後に物足りなさを感じたら炭水化物を少し足すのが王道です。

これに加えて「セカンドミール効果」という理論があります。その日最初に摂る食事(ファーストミール)が、次に食べる食事(セカンドミール)の血糖値上昇に影響を与えるという考えです。1食目に食物繊維やたんぱく質の多い食材を食べておくことで、2食目以降の血糖値の上昇を抑える効果が期待できます。たとえば同じ昼食メニューでも朝食の内容によって食後血糖は変化します。つまり、その日最初に摂る食事だけでなく、昼食と夕食のように連続する食事ひっくるめて対策をとることで同様の効果が得られるんです。

私はお酒の席に参加する時に食物繊維やたんぱく質が含まれるトマトジュースやアーモンドミルクを事前に飲んでおきますが、冷えた納豆おにぎりもおすすめ。大豆が原料の納豆には、冷やすと増えるレジスタントスターチという成分が豊富です。食物繊維の中でも特に消化吸収がゆっくり。冷やしたオートミールでも同様のダイエット効果が得られます。

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