江戸時代に城下町として栄えた埼玉県川越市。町なかには蔵造りの建物が残り、古き良き町並みが広がっています。そんな歴史と情緒あふれる川越に鎮座する「川越氷川神社」は、縁結びにご利益があるパワースポットとして有名で、良縁を祈願する参拝者が全国から訪れます。フォトジェニックな季節の祭事にユニークなおみくじ、恋に効くお守りなど、訪れる前に知っておきたい神社のあれこれをご紹介。参拝後は蔵造りの町を歩いて、名物スイーツをいただきます♪
創建1500年、川越の総鎮守
高さ15mの大鳥居は木製のものとしては国内最大級の規模を誇る
境内には22の摂社・末社がある
川越駅からバスで約10分、「川越氷川神社」は西暦541年の欽明(きんめい)天皇2年に創建したと伝わる古社です。室町時代に川越城が築城されると城下の総鎮守として崇敬されたそうです。古くから縁結び・夫婦円満の神様として信仰を集めていますが、その由縁はご祭神として二組の夫婦神と出雲大社の神様として知られる大己貴命(おおなむちのみこと)の五柱の神様を祭っているから。
境内には見どころがいろいろ
境内には江戸彫とよばれる精緻な彫刻が全面に施された本殿、樹齢600年を超えるケヤキのご神木などみどころはさまざま。そのなかでも注目のスポットを紹介します。
写真は本殿脇の絵馬を奉納する参道「絵馬トンネル」。「川越氷川神社」の絵馬はアートディレクションやキャラクターデザインを手がける大塚いちおさんによる奉納表絵で、2頭の馬が仲良さげに顔を寄せ合う姿にほっこり。縁結びにぴったりな絵馬に願い事を書いて奉納してみてはいかがでしょうか。
「人形」 初穂料100円
小川に備わるしめ縄の下を通るように、浮かべるのがポイント
境内地下の水脈から汲み上げた御神水が流れる小川では、人形(ひとがた)とよばれる和紙を流して、心身の穢れ(けがれ)を祓う「人形流し」が行えます。人形に三度息を吹きかけて体に撫で付けると、穢れが人形に移ると言われます。「祓えたまえ 清めたまえ」と唱えながら人形を小川に浮かべます。心身のデトックスにぜひ!
小川の近くにある大きな岩、なにかの動物に見えませんか?こちらは本殿に鼻先を向けた戌(いぬ)の形をしていることから「戌岩(いぬいわ)」とよばれています。戌は安産を象徴する動物といわれることから、岩の鼻先を撫でると子授けや安産祈願によいと伝わります。
一本釣りで鯛みくじを引いてみよう!縁結びのお守りも授かりたい
「鯛みくじ」初穂料300円
「川越氷川神社」のおみくじは「鯛みくじ」とよばれる鯛のしっぽにおみくじが入った、かわいらしい張り子の縁起物。鯛は古くから神様へのお供えものであり、縁起のいい魚としても知られています。備え付けの竿を使って鯛を釣っていくスタイルはとってもユニーク。遊び心も持ち合わせた「鯛みくじ」で運勢を占ってみては。
赤色は「一年安鯛みくじ」というその年の運勢などが記された一般的な内容のおみくじ。もうひとつの「あい鯛みくじ」は花言葉や花の名前、出会いなど恋愛について詳しく記された恋みくじです。通常はピンク色ですが、季節や期間限定で水色や黄色、紫色なども頒布されるのでお楽しみに。
毎朝神職がお祓いをして奉製している「縁結び玉」
「縁結び玉」は箱に入れて持ち帰ることができる
縁結びのお守りもいくつか紹介します。こちらは“境内の玉砂利を持ち帰ると良縁に恵まれる”という言い伝えから、身を清めた巫女が小石を拾い集めてひとつひとつ麻の網で包んだ「縁結び玉」。社務所前で毎朝8時から20体限定で無料頒布されます。
「であいこい守」初穂料500円
新たな出会いを求めている人に向けたお守りが「であいこい守」。通年のものは写真の黒地にピンクの桜をあしらっていますが、1月は雪の結晶など季節限定の色も登場します。
「赤縁筆」300円
イラストレーターの浅生ハルミンさんがデザインした赤えんぴつ、その名も「赤縁筆」はキャップに男の子、上の部分にはおかっぱの女の子、2人の間には運命の赤い糸が描かれています。えんぴつを削るたびに赤い糸が縮まっていくという、なんとも素敵な仕掛けなんですよ。