今話題の「腸活」には便秘解消だけでなく、リラックスやぽっこり下腹解消など、さまざまな効果が期待できます。今回は腸をもむことで整える「腸マッサージ」について、ヨガインストラクターの古城美季さんに伺いました。1回たった3分、しかも寝ながらOKなのでお手軽。毎日続けて心とからだを内側から整えましょう。
腸活マッサージとは
「腸」は心身の健康を支える大切な臓器です。腸には、食べ物の消化と栄養の吸収を行う小腸と、水分やミネラルを吸収して便をつくる大腸があり、それぞれが生命維持のために必要な役割を担っています。
腸内にはおよそ1000種類、100兆個もの細菌が生息していて、それぞれの菌のバランスがとれているのが理想です。「腸活」とは、腸内環境を整えて腸の働きを活性化し、本来の良い状態へと導くヘルスケアです。
腸活マッサージは、マッサージによって腸の働きを活性化していきます。おなかの上から手で腸を直接刺激することで腸のぜん動運動が活性化し、お通じの改善に役立つとされています。
腸活マッサージの効果
マッサージで腸の働きがよくなると、便秘解消だけでなく、血流やリンパの流れの改善によって、さまざまな健康や美容の効果が期待できます。
また、「第2の脳」とも呼ばれる腸は、自律神経とも関係が深いとされています。そのため、腸活マッサージによって以下のようなメリットが期待できるのです。
<腸活マッサージに期待される効果>
・便秘解消
・冷えの改善
・むくみ解消
・デトックス効果
・ダイエット効果
・下腹のシェイプアップ
・免疫機能の向上
・自律神経のバランス調整
・ストレスの緩和
・リラックス効果
・美肌効果
・エイジングケア
このように、腸活マッサージのメリットは健康面のほか、新陳代謝アップによる美容面、幸せホルモン「セロトニン」の分泌によるメンタル面など、多岐に渡って期待できます。
腸活マッサージはこんな人におすすめ
心とからだの健康に深く関係する腸活マッサージは、とくに以下のような人におすすめです。
<腸活マッサージをおすすめしたい人>
・便秘や下痢、残便感がある
・ガスがたまりやすい
・おなかの張りが気になる
・痩せているのに下腹がぽっこり出ている
・からだが冷えやすい
・ストレスが多い
・太りやすく痩せにくい
・むくみやすい
・疲れやすい
・くすみやシワなど、お肌の調子が気になる
当てはまる項目はいくつありますか?
自分でできる! 腸活マッサージのやり方
自分で簡単にできる腸活マッサージのやり方をご紹介します。マッサージは食後1時間以内は避け、リラックスした状態で行いましょう。慣れるまでは仰向けの姿勢で行うとリラックスしやすいでしょう。
腸活マッサージの「基本の手の形」
まずは基本の手の形をつくりましょう。
利き手が下になるように両手を重ね、左右の親指と人差し指のラインでできた空間が逆三角形になるようにします。マッサージをするときは、重ねた人差し指、中指、薬指の指の腹でやさしく指圧します。爪を立てないように気をつけましょう。
小腸の美腸活マッサージ
小腸は、十二指腸、空腸、回腸の3つから成り、消化管全体の約80%を占める臓器です。おへその周辺に位置していて、その長さは6メートル以上あるとされています。
小腸のマッサージは、おへその周りを時計回りにゆっくり指圧していきます。強く押しすぎないように気をつけ、ゆっくり深呼吸をしながら行いましょう。
小腸マッサージのやり方
1. 基本の手の形をつくり、おへそから3センチほど左の位置に指先をあてます。息を吐きながら、指の腹でやさしく指圧します。
2. 次に、指の位置をおへその左斜め下にずらし、同様に指圧します。
3. 続いて、指の位置をおへその3センチほど下、右斜め下、右、右斜め上、おへその3センチほど上、のように、時計回りに円を描きながら指圧していきます。
大腸の美腸活マッサージ
大腸は、小腸を囲むように四角い形になっていて、その形状ゆえ、大腸の四隅には便が滞りやすいといわれています。
大腸のマッサージは、大腸の四角形の角をもみほぐすイメージを持って、丁寧に行いましょう。