皇居のほど近くにある「東京国立近代美術館」は、数々の重要文化財や名品を所蔵する日本初の国立美術館。約1万3000点を超える作品の中から会期ごとにこだわりのテーマで展示され、19世紀末から現代までのアートを堪能できます。おみやげにぴったりなオリジナルグッズや、雰囲気抜群のレストランも見逃せません!
「東京国立近代美術館」ってどんなところ?
皇居の向かい、自然豊かな北の丸公園の一角に佇む「東京国立近代美術館」は、1952年に開館した日本で最初の国立美術館。重要文化財に指定されている横山大観、菱田春草、岸田劉生らの作品をはじめ、19世紀末から現在まで、幅広いジャンルにわたる日本や海外の名作を所蔵しています。
1階では年に数回の企画展、2〜4階では「MOMATコレクション」という作品展が開催されています。今回ご紹介する「MOMATコレクション」は、約1万3000点を超えるコレクションの中から選りすぐりの約200点を展示する所蔵作品展です。会期ごとに変わるテーマに沿って、100年を超える日本美術の歴史をたどることができます。
ハイライトで代表作品をチェック
「MOMATコレクション」展示風景(取材時の展示風景)
「MOMATコレクション」は美術館の4階→2階の順番で展示されているので、まずは階段やエレベーターで4階に上がりましょう。
上がってすぐ目の前にあるのが「ハイライト」というコーナー。ここには「東京国立近代美術館」の代表作品が展示されていて、重要文化財級の歴史的なアートが楽しめます。ガラスの中に展示されている屏風や日本画は2カ月ほどで入れ替えがあるため、訪れるたびに新鮮な気持ちを味わえます。
「MOMATコレクション」展示風景(取材時の展示風景)
基本的には入り口から時代順に展示されているため、貴重なアート作品とともに歴史の流れを感じられます。
印象的な彫刻や絵画がずらっと並ぶ展示は迫力満点! 美術館の顔ともいえる作品たちをじっくりご覧あれ。
歴史を感じるアートをたっぷり堪能しよう
「MOMATコレクション」展示風景(取材時の展示風景)
ハイライトの後は時代順にゆっくりとアートを満喫。12個の空間に分けられていて、テーマに合わせた展示がされています。取材で訪れた日は「ぽえむの言い分」というテーマで、詩にまつわる作品が紹介されていました。テーマや詳しい解説の展示があることで、アートに詳しくない人も楽しむことができますよ♪
ソル・ルウィット《ウォール・ドローイング#769 黒い壁を覆う幅36インチ(90㎝)のグリッド。角や辺から発する円弧、直線、非直線から二種類を体系的に使った組み合わせ全部。》1994年 Courtesy the Estate of Sol LeWitt, Massimo De Carlo and TARO NASU Copyright the Estate of Sol LeWitt.
モダンな雰囲気が漂うこちらの部屋も作品のひとつ。作者が設計図のみ残し、いつでも作り直すことができるという作品です。思わず写真に収めたくなるおしゃれさ。
「ギャラリー4」展示風景(取材時の展示風景)
2階の少し離れた場所にある「ギャラリー4」では、独自のテーマによる小企画の展示をしたり、1階の企画展の続きを展示したりするそう。
取材日の企画は「新収蔵&特別公開|ピエール・ボナール《プロヴァンス風景》」。風景という主題でピエール・ボナールやピカソをはじめとする、さまざま作家の絵を展示していました。ずっと眺めていたくなる、印象的で美しい絵画たちにうっとり。
ピエール・ボナール《プロヴァンス風景》1932年(取材時の展示)
美術館スタッフのイチオシは、企画展名にもなっているピエール・ボナールの《プロヴァンス風景》。2021年度に収蔵されたばかりの作品で、今後も「東京国立近代美術館」の宝として所蔵されるそう。
貴重な作品の数々に触れ、アートの美しさや背景にある歴史を堪能できました。
館内の休憩スペースでゆったりくつろごう
4階「眺めのよい部屋」
館内にはさまざまな場所に椅子が置いてあり、鑑賞の合間にほっと一息つくことができます。
なかでもおすすめは4階の「眺めのよい部屋」。開放感ある大きなガラス窓からは皇居のお堀が一望でき、ゆったりとした時間が過ごせます。オレンジ色が鮮やかな床もかわいい♪
3階 日本画コーナー
また、3階の日本画コーナーには剣持勇のラタンスツールや清家清の移動式畳が。作品の前に腰かけてゆっくりと鑑賞することができます。