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管理栄養士が教える、食で取り組むSDGs|環境負荷を抑える買い方・なるべく捨てない選び方

「SDGs」という言葉を聞いたりロゴを見かけたりすることが日常に溶け込んでいますね。一方で、SDGsとは一体何なのか、何をしたらいいのかあまり関心が持てない方もいるかもしれません。実は、食事の考え方や購入の仕方を変えるだけでSDGsに貢献できますよ。意外と簡単にできるSDGsの取り組み。さっそく今日からやってみませんか?

SDGsとは

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AdobeStock

SDGsとは「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の頭文字の略で「2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標」のことです。

17のゴール・169のターゲットにより構成されており、誰一人取り残さないことを誓っています。

「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」など住みよい世界にするために、わたしたちも積極的に取り組みたい目標です。

食事からできるSDGs

世界全体で取り組むSDGsですが、実際にわたしたちは何をしたらいいのでしょうか?「世界の目標」と思うと何だか「自分には関係のない大きなこと」と思いがちですが、実は意外とすぐに取り組めることがたくさんあります。まずは「食」から変えてみませんか。

輸送費がかからない食材選びを

普段、食材を購入するときに「どこでつくられたものか」はどのくらい気にしていますか?値段が手頃な食材を選んでいると「すべて輸入品」ということも珍しくないかもしれません。

そのような方は、できるだけ地元でつくられた食材や、国内で生産された食材を選んでみましょう。

食材を輸入するには飛行機や船などを使い、長い時間をかけて運ばれます。距離が遠ければ遠いほど、輸送にエネルギーを消費し、二酸化炭素を排出して地球温暖化の原因になってしまいます。

逆に、地元の食材を購入すると、輸送のための二酸化炭素排出量が少なくなるだけでなく、地域活性化にも貢献できますよ。

いきなりすべての食材を「地元のもの」に変えるのは難しいかもしれません。しかし「野菜だけ」「お肉だけ」など少しずつ地元のものを選んでみることはできそうですよね。

規格外の野菜を

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イラスト なつめももこ

まっすぐな形のきゅうりやナスなど、ついつい見た目がきれいな野菜を選びがちですよね。けれど、料理によっては必ずしも「きれいなかたち」でなくてもいい、ということはありませんか?

わたしたちが「きれいなかたち」の野菜を選べば選ぶほど「規格外」の見た目が悪い野菜は売り物にならず、廃棄されてしまいます。

確かに、見た目がきれいな野菜の方がおいしそうに見えます。けれど、煮込み料理に使ったり、細かく切って使ったりするなら見た目にこだわる必要がないですよね。

廃棄されてしまう「規格外」の野菜を選ぶことで、食材廃棄をなくす活動に貢献できますよ。

毎日どのくらい捨てている?食べ切れる量の食材を

「あ!賞味期限が切れてる!」と気付いて食品を捨てた経験はありませんか?ついつい、気が付かないうちに賞味期限を切らしたり、食材を腐らせたりした経験はきっと誰にでもあると思います。

食べられなくなったものは捨てるしかありませんが、実はこうして捨てられる食材は日本で年間約600万トン!日本人が1人あたり毎日お茶碗1杯分のご飯を捨てている計算です。

少し意識するだけで、多くの食材を無駄にせず、食材廃棄を減らせますよ。

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イラスト なつめももこ

「食べられないものを捨てて、何がいけないの?」と思うでしょうか。捨てられた食材がどうなるか、というと「ゴミ」として輸送され焼却されますよね。輸送や焼却にはエネルギーがかかり、これもまた二酸化炭素を排出してしまいます。

さらに、廃棄した食材が輸入ものだったなら、仕入れするにも地球に負荷がかかり、食べられることなく捨てるにも負荷がかかる。なんとも地球に優しくない行動をしているわけですね。

例えば以下のように「なるべく捨てることのないように」と考えて食材を選んでみましょう。

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