今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
宇宙的な仲介
今週のさそり座は、転がり込んできた「たまたま」を改めて引き受けていこうとするような星回り。
『落栗の座を定めるや窪溜り』(井上井月)という句のごとし。
作者は江戸から明治にかけて全国を放浪したあと、信州の伊那谷に居着いた人。したがって、掲句の「落栗(おちぐり)」には自分自身の人生が重ねられているのだと言えます。
あなたもまた、ひとつの地の窪みにでもなったつもりで、自分のもとに集まってきた落栗を引き受けてみるべし。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
この世のものではなくなっていく
今週のいて座は、世間のくびきから解放されその“外”へと連れ出されていくような星回り。
『干物妹!うまるちゃん』というテレビアニメのエピソードのなかに、主人公である「土井うまる」が同居する兄に内緒で、夜のコンビニに買い物に行くシーンがあります。
どこか根源的なところで、私たちの胸をときめかす「夜をかける少女」。現実世界において長らく女性たちが持ちえなかった権利であり、悲願でもあったと同時に、安全な現実世界に「引きこもり」がちな男性主体を彼岸へと連れ出すフィクションとしても機能していたのです。
あなたもまた、停滞しがちなみずからの日常や人生に流動性をもたらしてくれるという意味で、何が必要不可欠なのかを改めて見極めていくべし。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自己愛という炎の前で
今週のやぎ座は、なかなか抜けきれないモヤモヤの正体を見極めていこうとするような星回り。
『焚火かなし消えんとすれば育てられ』(高浜虚子)は、作者が64歳の頃の句。内に抱えざるを得ない無数のモヤモヤが、ここでは「消えんとすれば育てられ」という目の前の光景へと重ねられているのでしょう。
だとすれば、掲句もたまたま通りがかったところで見かけた光景という訳ではなく、焚火の守り人というのも案外自分自身なのかも知れません。
あなたもまた、いつの間にか関わらざるを得なくなっていた面倒の経緯や“そもそも”について、改めてひも解いてみるといいでしょう。