旨みの宝庫ともいえる昆布で食材を包んだ「昆布締め」。食材の水分が適度に抜け、昆布の旨みが直接浸透する、古くから日本料理で使われてきた技法です。今回は5種類の食材を昆布締めにし、どのくらい旨みがアップするか試してみました。果たして一番おいしかった食材は…
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昆布締めの食べ比べにチャレンジ!
「巻いて寝かせるだけ」で食材が劇的においしくなる「昆布締め」。古くから使われてきた日本料理の技法ですが、昆布と好みの食材だけでご家庭でも簡単に作れるんです。
身近な「鶏肉」「モッツアレラチーズ」「豆腐」「こんにゃく」「半熟卵」の食材を昆布締めにし、実際に食べ比べてみました。
昆布締めの時間は、一部を除いて24時間。同じ条件でどんな風に味が変わるんでしょうか……。
【第5位】豆腐の昆布締め
第5位は豆腐の昆布締めです。
キッチンペーパーに包んで重しをのせ、しばらく水切りした豆腐を昆布で包みました。ほかの食材を24時間置いたのに対して、豆腐は48時間置きました。
上:昆布締め前
下:昆布締め後
48時間置いた豆腐は、色移りや大きさなど、そこまで大きく変化はありません。食べてみると、遠くの方に昆布の風味が感じられ、大豆本来の甘みが強くなったような気がします。
昆布が吸収できる水分の量に限りがあるので、24時間時点で新しい昆布に変えると、また違った味わいになると思います。
甘みが強くなった豆腐を使った冷奴、最高ですよ!
【第4位】半熟卵の昆布締め
お弁当やおつまみの定番、ゆで卵。どこのご家庭の冷蔵庫にもある卵を使った昆布締めは、卵独特の硫黄臭も気にならなくなり、とても食べやすい仕上がりです。
ほかの食材と比べ、そこまで旨みや味の染み込みはありませんが、噛むほどに感じる昆布の風味は、おつまみとして最高です!
【第3位】こんにゃくの昆布締め
意外かもしれませんが、3位にランクインしたのが「こんにゃくの昆布締め」。
下ゆでのあとに乾煎りを経て、しっかりと臭みを抜いたこんにゃくを昆布締めにすると、そのままでも上質なお刺身のような味わいに変化します。
上:昆布締め前
下:昆布締め後
刺身こんにゃくでもない限り、煮たり焼いたりするのが定番の板こんにゃく。
カロリーの少ないこんにゃくを昆布締めすることで、ダイエット中のかたも気にせずおいしいおつまみを食べられますよ。
下ゆでと乾煎りの手間がかかるので、残念ながら第3位ですが、味は1位に匹敵します。
【第2位】モッツァレラチーズの昆布締め
もっちりとした独特の食感が人気のモッツァレラチーズ。ピザやカプレーゼなどイタリアンに使われる食材と昆布の組み合わせが、気になるところではありました。
実際に食べてみたところ、チーズのまろやかな発酵臭と、昆布の濃厚な旨みが絡み合って、100点満点の味わい!
上:昆布締め前
下:昆布締め後
昆布締めの前後を見ても分かるように、昆布がしっかりと水分を吸っているので、ふつうのモッツアレラチーズよりもかなりもっちりとした食感が新鮮でした。
オリーブオイルと少量の塩をかければ、ワインや日本酒との相性もばっちり。昆布とチーズの組み合わせ、ありですよ。