今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
心残りと向きあう
今週のさそり座は、忘れようにも忘れきれない何かを見つめていくような星回り。
『杯(さかずき)にうつらぬ心年忘(としわすれ)』(星野高士)は、忘年会の一コマを描いたみせた一句。どうやら、座の盛り上がりとは裏腹に、作者のこころは愁いに沈んでいるらしい。
場の雰囲気にのってあっさり忘れようとしてもそうできずにひとり取り残され、どうしたって引きずられてしまう心残りがあることが分かってしまう方が、よほど人間らしいのでは。
あなたもまた、捨てきれないもの明らかにするべく一つの区切りをつけてみるといいだろう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
Don’t think! FEEL.
今週のいて座は、自分が自動機械ではない実感をあらためて積み重ねていこうとするような星回り。
哲学者アンリ・ベルクソンは1912年の講演の中で、「われわれの一人ひとりは一つの身体である」と認める一方で、「私」とは「空間においても時間においても身体を超えるように見える」ものであると述べています。
スポーツは、まばたきする間に消えてしまうような、生命における特別な現れ、あるいは人生の特別な瞬間のイメージを私たちに与えてくれるがゆえに感動的なのであり、それは私たちに「自分は単なる自動機械ではない」ということを思い出させてくれているのではないでしょうか。
あなたもまた、「より以上」を引き出すものとして身体やその遊戯の可能性を、少しでも実感していきたいところです。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
間と響きを整える
今週のやぎ座は、どこか懐かしく、小気味いい響きを取り入れていくような星回り。
『数へ日のどこに床屋を入れようか』(仁平勝)という句のごとし。
「床屋を入れる」というくだけた言い方がじつに小気味がいい。何かにつけ回りくどくなりがちな言葉のまとまりを、あっさりと言い下してくれているところなどは、まさに伸びきった髪にスパっとはさみを入れてもらうようです。
あなたもまた、掲句に詠まれたような「床屋」のような場に、みずから足を運んでみるといいでしょう。