Q.ゼリーがうまく固まらない…
ゼラチンを溶かして冷やし固めるだけの簡単なゼリーですが、意外とあるのが「固まらない」という失敗。
これはゼラチンのふやかし時間が足りず、溶液にゼラチンが溶けきっていない場合に起こります。いまはふやかさずに使えるゼラチンも市販されているので、そちらを使うと手軽で失敗が少ないでしょう。
さらに注意したいのがフルーツゼリー。特に生のパイナップルやキウイ、マンゴーをジュースにして使うときは、フルーツを一度加熱する必要があります。これらには「タンパク質分解酵素」という酵素が含まれていて、ゼラチンの固まる働きを妨げてしまいます。
一度火にかけることで酵素が死滅するので、しっかりと固まるゼリーを作ることができます。鍋のふちがふつふつしてくる程度で十分です。あまり火にかけすぎると色が悪くなるので注意しましょう。
6. チョコレート
Q1. チョコレートがうまく固まらない…
チョコレートを扱うときにもっとも大切なのが「温度管理」。チョコレートの中のカカオバターをしっかりと安定させる「テンパリング」は、チョコレート作りの必須条件です。
部屋が暑すぎる場合は、冷房を入れるなどして扱いやすい温度に調整しましょう。テンパリングが外れていると、当然ながら固まらないだけでなく、ツヤがない口溶けの悪いチョコレートになってしまいます。
Q2. できあがったチョコレートの表面にツヤがない…
「ブルーム」とは、表面が変質し、白色になって固まってしまう状態のこと。「ブルーム」には「シュガーブルーム」「ファットブルーム」があり、いずれも表面にツヤがなく、白い花が咲いたようにも見えることから「ブルーム」と呼ばれます。
「シュガーブルーム」は、チョコレート型の内側に、水分が残ったまま使ったときに起こることが多いです。しっかりとアルコールでほこりや水分を取り除くことで、ブルームを防ぐことができますよ。チョコレートの保管場所も、なるべく湿度が低いところを選びましょう。
「ファットブルーム」は急激な温度変化によって起こります。作業中も完成後も、なるべく同じ環境で保管するのがベストです。
これでお菓子作りも失敗知らず!
いかがでしたか。一見「細かい作業だな……」と思えても、そこで手を抜くと必ずや大きな敗に繋がります。失敗の原因を知れば、次からは同じ失敗をすることはありません。
間違ってひっくり返したことから生まれた「タルトタタン」のように、失敗から学ぶこともたくさんあります。失敗をおそれず、お菓子作りを楽しみましょう♪