isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2023年上半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
独り在ることの看取
今週のおひつじ座は、「隠された詩」として、宇宙に内在する声を拾い上げていこうとするような星回り。
18世紀の思想家ジャン=ジャック・ルソーは、晩年に書いた『言語起源論』の中で、原初の人間たちは詩と音楽によって互いに語り合っていたのだと書いていましたが、現代の詩人エリザベス・シューエルはそうした言語を「オルフェウスの声」と呼びました。
シューエルはオルフェウス神話こそ、ばらばらに分断された世界を統合せんとする詩ほんらいの力に重ねあわせることができるのだと考え、それを「陳述であり、問いであり、そして方法でもある」とも表現していました。
あなたもまた、みずから死を招きもすれば死を克服しもする不思議な力を持つ詩的な言語の使用法について、自分なりに模索してみるといいでしょう。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
人間やめて生きものになる
今週のおうし座は、おのずと生気に取り囲まれていくような星回り。
『牛の仔の尻叩かれて春の山』(亀井雉子男)という句のごとし。
句の結びを、あえて簡潔に季語そのままの「春の山」にしたからこそ、牛飼いと仔牛とのあいだの情愛が大らかな春山に重なって、おのずと生気が溢れたものに見えてきます(とは言え、「山笑う」とどちらにするかは作者も迷ったはず)。
あなたもまた、掲句のようにバタバタと賑やかにしていくというより、じわじわと身の周りから情愛が湧き出してくるのをジッと眺めていきたいところ。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
屋上屋を架す
今週のふたご座は、無駄や猥雑さをあっけらかんと楽しむ余裕や余地を、パブリックな領域において取り戻していこうとするような星回り。
香港の屋上家屋の生活を紹介した『香港ルーフトップ』を見ていると、家屋の材料には様々な素材が使われていて、それらがあり合わせで調達されてきたことが分かります。
香港の屋上家屋には風景としての面白さに加え、日本社会からはとうに失われつつある「(家屋が)住み手によって改変されていく」高い自由度と、そこに入り込む偶然性によってつくり出され、さまざまな文脈を経て生み出される野性的な豊かさが存在しているように思います。
あなたもまた、ショッピングやグルメ情報ばかりの観光ガイドには決して載らないような、独特のカオスな香りをみずからの活動に取り入れてみるといいでしょう。