2022年末からの電気代高騰で、節電モードがさらに高まっています。
常時電気を使う家電のひとつに「冷蔵庫」があります。今回の節約テーマは「冷蔵庫/冷凍庫」。料理研究家・ラク家事アドバイザーの島本美由紀さんに、節電につながる冷蔵庫の使い方を教えてもらいました。
年間1000円以上のお得
1:冷蔵室は7割以下に
冷蔵庫にものを詰め込みすぎないほうがよい、というのはよく聞く話。島本先生によると、食材は空間の7割程度におさめるのがベストなのだそう。
「冷蔵室に物を詰め込みすぎると食材が冷気の流れを邪魔してしまうので、ドリンクなどを収納しているドアポケットまで冷気が届かなくなってしまいます」
結果、牛乳などが傷みやすくなっては、もったいないですよね。
また、ぎゅうぎゅうに詰まっていると目的のものが取り出せなかったり、欲しいものがなかなか見つからなかったりと、デメリットばかり。さらに冷蔵庫のドアを長時間開けていることで、無駄な電気代がかかってしまいます。
省エネルギーセンターが公表している「家庭の省エネ大事典」(2012年版)によると、物を詰め込みすぎないことで年間約960円の節約につながるそう。さらにドアの開閉時間を20秒から10秒へ短くした場合も、年間約130円の節約につながるとされています。
冷蔵室内の「配置」にも"ベストポジション"があります。
「冷たい空気は下に行く性質があるので、庫内の上の段は温度が高くなります。そのため一番上は日持ちするものを置きましょう。真ん中は透明の食品保存容器に入れた作り置きのおかずなどを置くと見やすいです。下の段は、豆腐など賞味期限が早いものや開封済みの食材がおすすめです」
チルド室は扉1枚ついているので、傷みやすい肉や魚の食材だけでなく、開封済みのヨーグルトや味噌などの発酵食品を置いておくのも良いそうです。
2:冷凍室は7割以上
冷蔵室とは逆に、冷凍室は「7割以上」がベストだといいます。理由は、「冷凍室は空いている空間を冷やそうとするので電気代がかかります。ぎゅっと詰めて入れることで食材同士が冷えをキープし、霜を防いでくれるのでおいしく保存してくれます。」(島本先生)
ただし、詰め込み過ぎると新たに購入した食材が入らなくなり、食材も探しにくくなるので9割程度を上限にするのをお忘れなく。
コロナ禍の影響もあり、冷凍食品へのニーズが高まるとともに"冷凍庫がパンパン"という人も増えたと思いますが、やはり限度は大事。
たとえば、フリーザーバッグで食品を保存し、100均に売っているようなブックスタンドを使うと縦に収納するができ、収納スペースの確保や節電につながるそうですよ。
ちなみに、「雨の日は冷凍してある食材を使う」といったルールを決めておけば、おのずと冷凍庫内の回転も速くなり、ずっと眠ったままの食材もなくなります。
「それでも冷凍室の容量が足りないときは、セカンド冷凍庫の購入を検討するのもアリです。最近は小型タイプもあるので場所を取りません。ライフスタイルに合わせて取り入れてみるのも良いですね」
3:冷蔵庫の設定温度は「中」
ところで、冷蔵室内の温度は気にしていますか?
なんとなく「強」にしていたらすぐに見直しを。
「冬なら外気温も低いので、設定温度は"弱"でも十分です。今の時期から6月くらいまでは"中"で問題ありません」
適切な温度に設定することで、余計な電力を抑えることができます。
* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。