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そういえば気になる。おいしさを引き出す「コク」ってどんな味?

グルメ

カレーやコーヒー、ビールなど、「コクがあっておいしい」と表現することがありますよね。「コク」があるというだけでおいしそうにも感じます。ただ、「コク」って何なのでしょうか?今回はその定義についてと、コクの特徴について紹介します。

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「コク」とは?

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「コク」は感性の味

口にしたものの味わいを表現するときに使う「コク」という言葉。よく見聞きしますよね。食品のパッケージやキャッチコピーに「コク」の言葉があるとちょっとおいしそうに感じたりしませんか?

この「コク」は、実は明確な定義がない言葉。国語辞典などを見てみると「深みを感じさせるうまみ」(明鏡国語辞典より)とあります。ただ味の「深み」のみを表すのかとそうでもなく、「奥行き」「複雑さ」すら表すような言葉です。

日本語ですら曖昧なものなので、英語で表現するのも難しいです。“rich”と表現したりしますが、そのまま言い表しているかといわれると疑問ですね。

味の総和が「コク」とも

もっともらしい定義のひとつが、「味の総和である」というもの。「甘味・苦味・酸味・塩味・旨味」の五味のバランスがとれていること、それが「コク」だというものです。この考え方からすると、「複雑さ」「奥行き」「深み」というのもなるほどしっくりくるように思えます。

「コク」の特徴

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食べ物・飲み物には、先味、中味、後味がある

さて、食べ物や飲み物には、先味・中味・後味があることをご存知でしょうか。後味はよく使う言葉ですよね。先味、中味はそれにともなって生まれた言葉。

後味は食事後に口の中に残る味のことをいいますが、先味は食事の前の雰囲気を表す言葉。つまり食べ物の味そのものではありません。中味は、食べ物を口にしている最中に感じる味覚。これが基本的に感じる味そのものです。

「コク」は中味と後味が強め

先味の場合、食べ物も飲み物も口にしない状態なので「コク」を感じるべくもありません。が、別の意味として、ものを口に含んですぐに感じる味覚のこともいうそう。その場合、まだ「コク」は感じられないんだとか。

「コク」を感じるのは中味と後味です。食事の最中に感じる味そのものと、食べた後に残る後味。

「コク」のある食べ物・飲み物

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では、具体的にコクがある食べ物や飲み物は何なのか。

誰もがぱっと思いつくものでは、例えばカレー、ビール、コーヒー、チョコレート、チーズなどなど。

並べてみるとわかりますが、味の濃いものをコクがある食べ物と認識しているらしいことがわかりますね。「コク」=「濃く」という説もありますが、確かにそういえそうなラインナップです。

例えばきゅうりやしらたきなど、あまりそれ自体に味がないものを「コクがある」とは言いませんよね。コクがあるというのは、深みがあり、重層的で味の濃いものであることが多いです。

「コクがあってキレがある」とは?

ビールの味を表現する際、「コクがあってキレがある」ということが多いです。この両者の両立は何なのでしょうか。

「キレ」もまた定義が難しい表現ですが、口にした瞬間のインパクトの強さを表現する言葉ではないでしょうか。単調でとくに手応えを感じない味には当てはまりません。口にした瞬間のインパクト、つまり先味から中味にかけての味のイメージが強いです。

「コクがあってキレがある」とは、まず先にキレを感じ、あとからコクを感じるものといえそうです。

曖昧だけど、感じるには理由があった

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何気なく見聞きし、自分で使っていることも多い「コク」。「コクって何なの?」と言われると説明は難しいです。

今回紹介したように、五味のバランスがとれた深みのある味、味の濃いもの、など説明がつきそうな考え方もいろいろあります。

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