ニッセイ基礎研究所の調査では、サステナビリティにも関わる消費行動についても約30の項目をあげて、実践しているかどうかを聞いています。
実践している人が最も多かったのは「エコバックの持参」で73.8%でした。「リサイクルできるごみを分別する」(57.0%)、「洗剤やシャンプーなどは詰め替えできる製品や量り売りのものを買う」(51.0%)、「長く使える製品を買う」(45.7%)などが続きました。
ただ、価格よりもサステナビリティを優先して製品を選ぶという人は、多くはありませんでした。
「価格が安くても、生産や製造時に人権に問題のある製品は買わないようにしている」(8.0%)
「価格が安くても、地球環境や社会に悪影響のある製品は買わないようにしている」(7.5%)
「価格が多少高くても、環境や社会問題に配慮された製品を買うようにしている」(5.4%)
「価格が多少高くても、環境や社会問題に積極的に取り組む企業の製品を買うようにしている」(4.3%)
久我さんはこう分析しています。
「エコバッグの持参などの行動は浸透しつつある一方で、価格よりもサステナビリティを優先して製品を選ぶ消費者はごく少数派です」
その背景の一つには、昨今の物価高があるそうです。環境に配慮することで割高になる製品も多いため、低価格志向が高まりがちである今、消費者が手を伸ばしづらくなっているといいます。
そんな中でもサステナビリティを意識した選択はできる、と久我さん。
「無駄なモノを買わずにできるだけ必要なモノだけを買う、モノを大切に長く使う、リサイクルするといった行動でも、持続可能な社会づくりには貢献できるでしょう」
OTEMOTO