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B品を売っていた会社は倒産寸前。波佐見焼のマルヒロが大切にする、フレキシブルな工芸の形

HASAMIの成功によって、倒産の危機から見事にV字回復を達成したマルヒロ。2021年、同社は創業の地でもある波佐見町に「HIROPPA(ヒロッパ)」と名付けた私設公園をオープンさせました。その背景にあったのは、馬場さんの「街が残らなければ意味がない」という思いです。

「マルヒロでは、『我が街に多文化を』を社訓にしています。僕一人の意見だけではなく、会社や関わる人それぞれが好きなものを、マルヒロを通して伝えていってほしいと考えているからです」

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HIROPPA/ Kenta Hasegawa

工芸の敷居を上げず、かしこまらないことを意識したというHIROPPA。シームレスで開放的な敷地内には直営店もあり、どこか堅苦しい従来の焼き物屋のイメージを払拭した店舗となっています。公園では音楽ライブなどのイベントも開催し、世代を限定せずラフに訪れることができる空間が印象的です。

「都会に出なければ何もできないと考える若者世代にも興味を持ってもらい、少しずつ波佐見町に人が増えていったら、『焼き物をやりたい』と考える若い人も出てくるかもしれない。場所と人がなければ、ものは作れないんです。ひとりよがりかもしれませんが、そうした敷居を上げない工芸を続けていくことが、地域への貢献にもつながると思っています」

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