無料の会員登録をすると
お気に入りができます

[静岡県立美術館]自然の中のアート散策でリフレッシュ。ロダン彫刻を眺めて感性を磨こう

picture

1994年に新設されたロダン館は、高いガラス天井から自然光が差し込む明るい空間。階段や壁には大理石がふんだんに使われ、厳かな雰囲気です。企画展または収蔵品展の入場券を購入すると入館できます。

まず見たいのは、やっぱり『考える人』。実は『地獄の門』にも登場する人物であり、モデルは神様ともロダン自身とも言われています。近くで見ると、力強い腕の筋肉や背中の盛り上がりまで表現されていて、より迫力があります。

ロダン館の中は撮影OKなので、ポーズを真似して撮影するのも楽しいですよ。

picture

圧倒的な存在感を放つ『地獄の門』は、世界に8体しかない貴重な作品。高さは6m20cm、重さは何と約7t!ダンテの『神曲』をテーマに制作されたと言われ、描かれているのは、苦しんでいる人や絶望している人、愛し合う恋人達など180人以上もいるのだとか。

picture

実はこの門から多くの像が別の作品として生まれました。扉のやや上方の中央に『考える人』が見えるでしょうか。そのほか『フギット・アモール』という、不貞を働いた男女が苦悩する様子を描いた像も、単体の作品になっています。

picture

それがこちら。ブロンズ製が多いロダンの作品の中では珍しい大理石製です。

picture

手が切れていたり、顔がなかったり、ロダンの作品の中には断片的で未完成に見える作品も。しかしそれはロダンなりに抽象概念を表現した完成形。必要がないと判断すれば、意図的に削ったのだとか。 19世紀にそんな斬新な表現をしたのはロダンが初めて。ロダンは彫刻表現のパイオニアなんです。

picture

ロダン館には、ロダンが台頭する以前に造られた彫刻を集めたコーナーも。新旧のロダン作品を見比べて、その違いを楽しむこともできます。

picture

こちらはロダンの初期作品。ロダンが頭角を現す前は、物語性があり、人物を特定できるように装飾された作品が主流でした。しかしロダンは装飾を極限まで削ぎ落とし、普遍的な人物を描くようになります。だからこそ「人類なら誰しも何かを感じる像ができあがった」と言われています。

【ミュージアムショップ】

picture

展示室を出ると、ミュージアムショップがあります。定番の展覧会図録やポストカードのほか、展覧会関連の書籍、収蔵品モチーフのアイテムが揃います。

picture

「考える人 消しゴム」550円(写真左)、「考える人 一筆箋」440円(写真右)

やっぱり欲しくなるのは『考える人』をモチーフにしたアイテム。デスクに1つ置いておけば、仕事で辛い時も笑顔になれるかも!

picture

「若冲 樹花鳥獣図屏風 扇子」3000円

ショップの一番人気は、伊藤若冲の『樹花鳥獣図屏風』を描いたグッズ。『樹花鳥獣図屏風』は収蔵品の中でも人気が高く、次はいつ公開されるのかという問い合わせも多いのだそう。

【ミュージアムカフェ】

picture

アート鑑賞後は館内のカフェへ立ち寄って。大きなガラス張りになっているので、屋外のアートや鯉がいる池を眺めながらゆったりとした時間を過ごせます。

picture

「ふんわりこびとぱんのティラミス」550円、「和紅茶(マイルド)」500円

おすすめは、静岡でとれた食材を使ったランチやスイーツ、静岡ならではのドリンク。香り豊かな和紅茶は、静岡市清水区で栽培されたもの。夏は日本平青みかんソーダなども人気です。

伝票がわりに置かれる『考える人』のフィギュアは、思わず撮影したくなるはず!

■Rodin TERRACE(ろだんてらす)
時間:企画展開催期間の11~15時(14時30分LO)
定休日:美術館休業日に準ずる

picture

実は静岡県立美術館の最寄り駅である、静岡鉄道「県立美術館前駅」のホームにも、『考える人』のミニサイズ彫刻レプリカが置いてあるんです。生活に溶け込む『考える人』の姿は、なんとも味があります。

オリジナルサイトで読む
記事に関するお問い合わせ