今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
耳に入るすべてのことがメッセージ
今週のさそり座は、解凍されつつある思いや記憶に不意に触発されていくような星回り。
『雪解坂木々お喋りでありにけり』(徳澤彰子)という句のごとし。
自然界全体の過渡期というのは普段は余計なことばかり口に出す人間の方が次第に静かになって、逆に人間基準ではお喋りなどしないはずの樹々がお喋りになっていくものなのかも知れません。
あなたもまた、あなたに耳を向けられることを今か今かと待ち受けている「お喋り」にそれとなく接近していく機会に恵まれていきやすいでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
近くて遠い⇔遠くて近い
今週のいて座は、希望を抱くのに必要なストーリーを語ったり語られたりしていくような星回り。
世界大恐慌時のカリフォルニアを舞台としたスタインベックの小説『ハツカネズミと人間』では、小柄で頭の切れるジョージと知的障害を持つ怪力の大男レニーという、農場を渡り歩く季節労働者のふたりが、新しい農場に着いてひと稼ぎすると町へ出てそれを使い果たすという生活を繰り返していました。
小説では、貧しさに引きずられてどんどん暗い方へ転がり落ちていき、ジョージがこの夢を自分でも信じられなくなったとき、すべてが雲散霧消してしまいます。なぜなら、ジョージはレニーと共有していた希望があったからこそ、どんな状況であれ前に進むことができたから。
あなたもまた、いま自分がどちらの側に立っているのか、どんな希望に生かされているのかを、改めて確認していくことになるかも知れません。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
自分に花を咲かせる
『春立や菰(こも)もかぶらず五十年』(小林一茶)という句のごとし。
実際、作者はこの年の暮れに故郷・柏原に帰って、終の棲家としています。そこで若い頃にはとてもできなかった、自分の家を得て、妻をもつだけでなく子をもうけて育てる生活を送ることになるわけですから、まさに心機一転、会心の「やったるぞお」だった訳だとか。
あなたもまた、ひとつそれくらいの計を固めるつもりで過ごしてみるといいでしょう。