忙しい朝は時間に追われ、ついイライラしてしまうこともあるのではないでしょうか。幸福度を高めるためには、“朝の過ごし方”がポイントになるのだそうです。新しい一年に向けて、時間の使い方を見直してみませんか? 心理学や脳科学に詳しいマインドトレーナー田中よしこさんに「幸福度が高まる5つの朝習慣」を教えていただきました。
教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
幸福度が高まる「5つの朝習慣」
朝の時間の過ごし方は、一日の幸福度や生産性に大きな影響を与えます。小さな習慣を取り入れることで、心も体もポジティブな状態に整えることが可能です。
今回は、幸せな一日をつくる、幸福度を高めるための5つの朝の習慣をお届けします。
1. フレッシュな空気と朝日を浴びる
今の時期は寒いですが、朝起きたらすぐにカーテンを開け、空気を入れ替えながら自然光を浴びる習慣は、幸福度を高める大きなポイントです。朝日にはセロトニンと呼ばれる「幸せホルモン」の分泌を促す効果があり、心の安定に寄与し、やる気や集中力を高める働きがあります。
また、体内時計がリセットされるため、良質な睡眠にもつながります。10分程度でも十分に効果があることが分かっているので、意識的に朝日を浴びることを取り入れることをおすすめします。もし外に出られる環境であれば、軽い散歩で全身をリフレッシュさせると、さらに効果的です。
2. ストレッチや軽い運動をする
朝に体を動かすことは、幸福度を高める秘訣の一つです。簡単なストレッチやヨガ、5分間の軽いエクササイズでも、筋肉がほぐれて血流が促進され、脳がすっきり目覚めます。私が実践して特にオススメなのは、肩甲骨のストレッチです。腰痛が改善されたり、顔のむくみが取れることで小顔の効果が感じられました!
特に、体を大きく伸ばす動きは副交感神経を刺激するため、リラックス効果をもたらします。運動後に分泌されるエンドルフィンは「幸福ホルモン」とも呼ばれ、前向きな気分で一日をスタートできます。
YouTube等では、多くのインストラクターが部位別のエクササイズを丁寧に解説した動画を公開しています。運動が苦手な人や体が硬い人向けの動画もあるので、それらを参考にして簡単なストレッチから始めてみることをおすすめします。うつ病にも運動は有効なことが分かってるため、可能な範囲で体を動かす習慣を取り入れてみましょう。
3. 感謝できることを探して口に出す
朝の時間を、“感謝の時間”と決めて過ごしてみてください。感謝できることを探して口に出すことは、幸福度を劇的に向上させます。たとえば、家族がお皿を片付けてくれたときに「ありがとう」と言ってみたり、元気に動き回っている子ども達を見て「元気でいてくれてありがとう」と言ってみたりするなどです。
忙しい朝はゆとりが奪われがちですが、感謝の気持ちを意識することでポジティブな思考が増え、物事に対するネガティブな見方が少なくなります。その結果、家族仲もさらに良くなります。
感謝することは小さなこと、大きなこと関係なく、何でも構いません。それを日記に書き留めておくと、後で見返す楽しみも生まれます。この習慣は、幸せを感じる脳の回路を強化する効果があり、自分のことも好きになれる、という嬉しいおまけつきです。
4. 時間にゆとりをもち、栄養たっぷりの朝食を摂る
忙しい朝でも、栄養バランスの取れた朝食を摂ることは、幸福度を支えるうえでの基本です。特に、脳のエネルギー源となる炭水化物や、気分を安定させる効果があるとされるタンパク質を含む朝食が推奨されます。脳にとってよい食品として挙げられるのは、ナッツやフルーツです。
また、食事をゆっくりと味わうことでリラックスすることができ、一日をポジティブな気分で始められます。いつもバタバタしてしまう人は、この機会に起床時間や就寝時間の見直しをぜひ行ってみてくださいね。
5. デジタルデトックスの時間を作る
朝一番にスマホを手に取るのではなく、静かな時間を過ごすことは、幸福度を高めるために重要です。テレビの音がない静かな朝は、心地よいもの。メールやSNSのチェックも、情報過多やストレスの原因になりやすいです。その代わりに、本を読んだり、静かにコーヒーやお茶を楽しむ時間を作りましょう。
ある方は、これまで気づかなかった鳥の声が聞こえることに気づき、何十年も気づかなかったことに驚いていました。自然の音には、私たちをリラックスさせてくれる効果があります。意識的にデジタルデトックスを行うことで心にゆとりが生まれ、一日の始まりを穏やかに過ごせるようになります。