今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
一筋縄ではいかないように
今週のさそり座は、普段なら意識することもないような大前提にまで立ち戻って、見える景色を変えていこうとするような星回り。
国際関係であれ夫婦関係であれ、私たちがしばしば関係をこじらせ続けてしまう要因の一つに、ついつい相手や相手の感じているであろうリアリティを「もの」として捉えてしまうことが考えられるのではないでしょうか。
つまり、対象を客観的に見ることができると言うとき、そこでは主観と客観がぱっきり分かれて客観は固定されており、それが「人間と自然」とか、「私とあなた」などと入れ替わっていくと、そのたびに何かがおかしくなっていくのではないか、と。
あなたもまた、自分自身をある漠然とした「場」として意識してみるといいでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
流れよ涙
今週のいて座は、これでもかと悲しさや弱さを吐きだしていこうとするような星回り。
『大寒や転びて諸手つく悲しさ』(西東三鬼)という句のごとし。人生、経験を重ねれば重ねるほどに悲しみの引き出しが深く広くなっていく一方で、その出しどころや出し方がどんどん減っていくもの。
そうであるからこそ、掲句のようにじつに素直に生きた悲しさを示されると、どこか「してやられた」という気にさえなってくるのでしょう。
あなたもまた、知らない内にたまっていた悲しみの引き出しを思いきり解放していくことがテーマとなっていくでしょう。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
才と能のごとく
今週のやぎ座は、自分が取り結んでいきたい「長いおつきあい」を改めて再定義していこうとするような星回り。
中世の庭師のための指南書『作庭記』に出てくる先の一節には、庭石を庭に配置するときは、石が潜ませている「こうしてほしい」という声を聞きなさい、その声に従いなさい、とあります。
「才」とはあくまで「能」をいかし、はたらかせることで初めて意味をもつのであって、こうした才能観は現代の企業文化において奨励されるスキルアップやタレント(才能)など、人間の側にそなわっているものだけを重視する考え方とは明らかに異質なものと言えます。
今週のやぎ座もまた、自分自身の「才」に拘泥しすぎる代わりに、それを使わせてもらうきっかけとなるような「能」の声に耳をそばだて、従っていくべし。