今はその姿を見られなくなった京都市営の路面電車。日本各地をみても珍しくなってきた路面電車ですが、日本ではじめて市街路面電車が走った場所は京都市だったそう。今回は、かつて実際に京都の街を走っていた電車の車両をそのまま活用した「市電カフェ」におじゃましました。
広々とした梅小路公園内にある4両の古い電車
今回目指す「市電カフェ」があるのは、JR京都駅から山陰本線で1駅目の梅小路京都西駅に隣接する梅小路公園の園内。京都市水族館のすぐ隣にあるので、水族館を訪れる際の立ち寄りスポットとしてもおすすめです。
ドーム状の屋根の下に4両の市電車両が並んでいて、正面から見て左手前にあるのが「市電カフェ」、右手前にあるのが「市電ショップ」。奥の2つは休憩車両になっています。
ちょっとマニアックですが、車両には500形・700形・800形・1600形の4種類があり、少しずつ形が違います。「市電カフェ」に利用されている505形は大正時代につくられたものなのだとか。
すみずみまですべてがレトロ! 大正時代製造の木造車両
さてさて、乗車してみましょう。後ろの扉を開けて中に入ります。
曲線状の天井やビロードの椅子、木製の床はもちろんレトロな照明も大正時代に作られたままの姿をそのまま生かしています。今となっては考えられませんが、昔の人たちは木造の電車に乗って通勤や通学をしていたのですね……。
路面電車として走っていた時、そのままだという照明器具や手動式のハンドルなど、古いモノ好きならずとも一見の価値ありです。
マストアイテムは吊り革の間に紛れる「カタカタつりかわぱん」
車内の吊り革に注目! 電車の吊り革の中に紛れて市電カフェ名物の「カタカタつりかわぱん」が吊られています。
揺れる電車の音とかじったときの硬い食感をかけたネーミングの「カタカタつりかわぱん」。おみやげにもいいですね。レトロな車内で写真を撮るととってもフォトジェニック。
「カタカタつりかわぱん」(各種)テイクアウト350円、イートイン360円
「京赤しそソーダ」テイクアウト580円、イートイン590円
この「カタカタつりかわぱん」、購入して車内でも食べられます。一瞬「プレッツェル?」と思う歯ざわりですが、噛むと違う。ハードブレッドとも違う独特の味わいでおいしいです。フレーバーはシュガー・シナモン・岩塩・ごまの4種類。
「京赤しそジュース」は暑い時期の人気No.1メニュー&スタッフのイチオシメニューだそうで、飲んでみるとホンモノの赤しその香りと風味がしっかりします。京都で採れた赤しそを使って手作りした自家製シロップを使っているそう。ソーダ割りと水割りを選べます。
「オリジナルマグカップ」1個 550円
ユニークなのがドリンクセット。よくあるのはドリンクとスイーツのセットですが、こちらでセットになるのは「オリジナルマグカップ」。合計金額によりますが最大300円OFFになります。シーズンごとにマグカップの色が違い、色違いで集めているファンもいるのだとか。
食べ終わったら、向かいの車両へ。こちらの車両では大人も童心に帰れる昔懐かしのおもちゃや公園で遊べるグッズをテーマに扱っています。