isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2025年下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ぶらぶらしているくらいでちょうどいい
今週のおひつじ座は、日々の生活をある種の現代アート作品として演じ切っていこうとするような星回り。
カフカの『変身』は、布地の販売員をしていたごく普通の青年グレゴールが、ある朝起きると毒虫に変わっていたところから始まります。
カフカ本人はこの作品を友人らの前で朗読する際、絶えず笑いを漏らし、時には吹き出しながら読んでいたのだとか。と同時に、虫以前と虫以後の時間の流れ方が全然違っていて、仕事や時間に追い立てられていた主人公が、虫になった途端に時間の流れがどんどんゆっくりになっていることにも気づかされていくはず。
あなたもまた、どれだけ自分という時間の流れを引いた目で眺めつつ、人間のちっぽけさを笑う目をどれだけ持てるかが問われていくでしょう。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
いのちが活かされそうな方へ
今週のおうし座は、意志を超えた場所との共鳴に身をあずけていこうとするような星回り。
『絶壁に眉つけて飲む清水かな』(松根東洋城)という句のごとし。
当然、重心も内ではなく、外部に奪われている。そこでは「清水」を得ることも、ただ水を飲むという以上に、身を削る思いをする代償として得られる恩寵的な瞬間であり、試練をくぐり抜けた者だけに与えられる宇宙からの報酬の受容なのだと言えます。
あなたもまた、自分が「水を飲む」のではなく、逆に「清水に飲まれる」ようにおのれを切り替えていくべし。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
ここらでいったんクールダウン
今週のふたご座は、「新たな生」がどこへ向かって走り始めているか、少し立ち止まって再確認していくような星回り。
あらゆるメディア環境を通じて情報が氾濫状態となっている現代において、時の流れはますます速まり、ほとんど波打つ龍のごとく暴走しているように感じられます。
しかし「主体性こそが真理」とする実存主義の源流であるキルケゴールは、そうした一般的な見方に反して、「時は過ぎ行く、人生はひとつの流れだ、などと人々は言う。私はそんなふうには見ることはできない。時は静止しており、私は共に静止している」と述べていました(『現代の批判』飯島宗享訳)。
ここ最近、あなたが最も刺激を受け、精神を高揚させられたのは、どんな瞬間だったか。改めて思い返してみるといいでしょう。