寒さが深まっていく今の季節は、「なんとなく気分が沈みがち……」という方も多いのではないでしょうか。実は「冷え」は、体だけでなく心の幸福度にも影響します。そこで、温める工夫を取り入れることが心身のバランスを整えるカギになるそうです。心理学や脳科学に詳しいマインドトレーナー田中よしこさんに「幸福度アップにつながる3つの“温活習慣”」を教えていただきました。
教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
幸福度アップにつながる「温活習慣」3選
私たちにとって「冷え」は、単なる体温の問題ではなく、心の調子や幸福度にも直結する大敵です。東洋医学では、体が温まっている状態は「陽の気」が満ちている状態。心身が活性化し、幸福感が高まると考えられているんです。
その反対に、体が冷えると「陰の気」が優勢になり、気分が落ち込んだり、不安を感じやすくなったりすることもあるとされています。
今回は、心までじんわりと温め、日々の幸福度を高める「温活習慣」を3つご紹介します。
1.「温かい飲み物」で内臓から温める
温活の基本は、内臓から温めることです。幸福度が高い人は、冷たい飲み物を控え、温かい飲み物を楽しむことを習慣にしています。
白湯(さゆ)
朝一番にゆっくりと白湯を飲むことで、胃腸を優しく目覚めさせ、血行を促進する手軽な温活になります。
ハーブティー
特に、リラックス効果のあるカモミールや、体を温める作用のあるジンジャー(生姜)ティーがおすすめです。香りも一緒に楽しむことで、心がふっと緩みます。
飲み方のポイント
一気に飲むのではなく、カップを両手で包み、温かさを感じながら「ゆっくり、少量ずつ」飲むのがポイントです。この「間(ま)」が、自律神経を整えるリラックスタイムになります。
2.「3つの首の温め」と「冬のお気に入り」で体感温度を上げる
体の中でも、特に冷えやすい「首」「手首」「足首」の3つの首を温めることは、効率の良い温活の鉄則です。このとき、ただ防寒するだけでなく、“心地よさ”を重視することが、幸福度を高める温活につながります。
お気に入りのあったかアイテムを使う
カシミヤやウールなどの肌触りの良いマフラーや手袋、厚手の靴下を身に付けましょう。お気に入りのブランケットを肩に羽織るだけでも、体感温度はぐっと上がります。
ファッションに温かさを仕込む
冷えやすいお腹や背中を温める腹巻や温かいインナーを、「老け込むための服」ではなく「冬のおしゃれを楽しむための下地」として取り入れると、気持ちを前向きにしてくれる存在になります。
好きな香りのアイテムを使う
アロマの香りのついた温かいクリームなどで手首や首元をマッサージすると、血行促進とリラックス効果が同時に得られます。
3.「光と炎がもたらす揺らぎ」で心を温める
冬は日照時間が短くなるため、私たちは知らず知らずのうちに、心に寂しさを感じやすくなります。そんな季節こそ、炎や光の「揺らぎ」を生活に取り入れてみましょう。心が安らぎ、ぬくもりが広がります。
キャンドルを灯す
夜は部屋の照明を落として、キャンドルを灯してみましょう。炎の揺らぎ(1/fゆらぎ)には、自律神経を整え、穏やかな気分に導く効果があります。火を使うのが難しい場合は、揺らぎのあるLEDライトや間接照明でも、同様のリラックス効果が期待できます。