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素敵な器でいただきます。vol.5「代々木上原のビストロ、AELU」

小粋な気分で「いただきます」

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この日、店内に流れていたのはマネージャー・八巻隆司さんセレクトのGary U.S. Bonds(ゲイリー・U.S.・ボンズ)の楽曲。ビストロ気分を盛り上げてくれる、陽気で心地よいジャズでした。

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「ここに肉を焼いている音やグラスの音、人の会話や笑い声が混ざると最高なんです。普段はお客さんの入りや時間帯に合わせて音楽もセレクトしています」。

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ご機嫌な気持ちで、メニュー表を眺めていると、「AELUのメニューラインナップは毎日すこしずつ変わるんですよ」とシェフの松浦真吾さん。その理由はシェフ自らが最旬の食材を選び、ひと手間加えて提供しているからなのだとか。「食材は市場に直接足を運び、自分の目で見て、手にとって、選んでいます。今の時期は山菜や筍がおすすめです」。

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今回は、そんな旬の食材を使った2品をオーダー。そして、ビストロということでご自慢のワインもいただくことにしました。AELUには自然派ワイン「ヴァン・ナチュール」が種類豊富に揃っています。知る人ぞ知るレアな銘柄も。

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ワインセレクターが、お料理に、または気分に合わせた、おいしいワインを提案してくれるのもAELUの嬉しいポイントです。

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まず運ばれてきたのは前菜「ブラータチーズ、苺とラズベリーの酵素シロップ」です。
器は先ほどご紹介した大谷桃子さんの作品。食材の色味とお皿の美しさ、お互いの魅力が引き立っています。

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自家製の酵素シロップを使用したソースの甘みと酸味がチーズのさっぱりとしたコクにマッチ。チーズとフルーツ、素材同士の組み合わせをシンプルにたのしむことができました。ワインはフランスのワイン生産者、La Sorga、Antony(ラ・ソルガ、アントニー)さんのもの。爽やかなフルーツを感じさせるすっきりとした味わいでした。

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メインはこちら「新潟県産 もち豚のロティ フキノトウのソース」です。
甘みのある豚肉にとろみのあるフキノトウのソースが絶品。フキノトウのフリット、若竹のボイル焼き、と付け合わせでも存分に春を感じられる贅沢な一品でした。存在感あふれる器は、コペンハーゲンの作家・Gurli Elbaekgaard(グーリ・エルベックゴー)さんの作品。ワインはボジョレー地区のガメイという品種のもの。スパイシーでうっとりする味わいでした。

お料理に合わせてお皿の雰囲気もガラリと変わるのが新鮮でおもしろかったです。ちなみにAELUを存分にたのしみたいという方には、前菜、メイン、デザートまでたのしめる6品のコース「シェフのおまかせ」がおすすめ。

気軽に、上質なひとときを

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AELUは「カジュアルにいいものをたのしめるお店」。「“いいもの”を知っている大人がちょっといい時間を過ごしたい、と思ったときにパッと思い浮かぶお店でありたいですね。お料理も器も、ここで出会えるものたちはすべて、手放しでおすすめできるものばかりです」と真子さん。「月1ペースで作家さんの個展や企画展も開催しているので、ふらりと寄っていただけるとうれしいです」。

4月は12日(金)~30日(火)までの期間、さきほどメイン料理で使用した器を手掛けられた作家さん、Gurli Elbaekgaard(グーリ・エルベックゴー)さんの展示が開催されます。

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「デンマークとノルウェーで陶芸を学び、ノルウェーのフィヨルドの自然からインスピレーションを受けて作品をつくられているそうです。パッと見たときの石ような独特の質感などが印象的かと思います。かたち自体はモダンだけれど、表情はフィヨルドの岩や短い草で成り立った山、苔生した石ころなど、北欧の自然を連想させるような雰囲気をまとっているところがおもしろいんです」。

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お料理、器、音楽、空間、そしてスタッフたち。すべてにおいてこだわりがたっぷり、でも気さくにあたたかく受け入れてくれる、そんな素敵なお店でした。広々としたテラス席もあるので、これからの時期は夜風を感じながらたのしむのもよさそうです。月替わりの展示や企画展も要チェック。ぜひ足を運んでみてください。

次回はどんな素敵な器とごちそうに出会えるのでしょうか。
乞うご期待。

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