紫外線対策として必需品の「日傘」。しっかり肌を守ってくれるものがいいけど、デザインやブランドも様々で、書かれているUVカット率も本当なの? と気になることがたくさん。そこで雑誌『LDK the Beauty』が人気の日傘を徹底検証。口コミだけじゃわからない実力をチェックし、11製品のおすすめランキングを決定しました!
強い日差しから肌を守ってくれる紫外線対策(UV対策)の定番といえば日傘ですよね。雨の日でも使える晴雨兼用傘や、使わない時はコンパクトに持ち運べて軽量な折りたたみタイプ(傘袋付)など、さまざまな種類があります。
人気ブランドのおしゃれな日傘もいいですが、デザインだけで選ぶと使って後悔することも……。そこで、最初に知っておきたい日傘選びの基本についてご紹介します。
日傘のタグなどに書かれている「遮光率」や「遮熱」表記は、あくまで布地だけの性能。UVカット加工されている日傘でも、縫い目からの漏れや照り返しなどは考えられていません。
紫外線遮蔽率が99.99%以上の一級遮光生地を使用した日傘もありますが、必ず99%以上の遮光率になるというわけではないのです。
何の表記もない日傘でも、紫外線遮蔽性が高く遮熱もしてくれる製品もあるので、あくまで目安として捉えましょう。
空から降り注ぐ日差しばかり意識しがちですが、実は地面からの照り返しにも注意が必要です。紫外線の照り返しによる日焼けを防ぐには、日傘の内側のカラーがポイント。
内側がシルバーコーティングされた日傘がよくありますが、実はレフ板のように紫外線を集めてしまうので逆効果! 地面からの照り返しを防ぐには、内側が黒い傘を選びましょう。
試しに内側が黒と白の日傘で比べてみると……
内側が白い日傘は紫外線を20μW通しましたが、黒は完全に吸収しました。もちろん、日傘によって差はありますが、照り返し防止には内側が黒い傘がおすすめです。
ポリエステル素材の場合、淡色なら紫外線の熱を反射してより涼しいので外側が白い日傘がおすすめ。傘内も顔が明るく見えるうえ、熱気がこもりません。
一方、外側が黒い日傘は、太陽の熱を集めて吸収してしまうため、日傘内に熱気が溜まって蒸されたような暑さになることも。暗い色だと顔まわりもくすんで見えてしまいます。
実際に日傘の外と内側の温度を比べてみると……。
外側が白い日傘の方が、外と比べて1.8℃も低いという結果に。涼しさを求めるなら外側が白い日傘を選びましょう。
女性ものに多い、レースや刺繍を施した日傘はファッション性が高く魅力的ですよね。しかし、かわいさやデザイン性だけを重視して選んでしまうと、失敗に繋がる可能性があります。
麻生地や白生地・レースなどの天然素材は、刺繍部分からの光漏れにより遮光性が低い点に加えて、虫食いやシミなどのメンテナンス面でこまめな手入れが必要になります。
一方で化学繊維を使ったポリエステル生地だと虫食いのリスクは低く、天然素材と比べて長持ちしやすいのが特徴です。
また、撥水加工やUV加工も施せるので、晴雨兼用や紫外線対策といった幅広い機能性を持たせることができます。機能性を重視する人に人気です。
日傘には長傘タイプと折りたたみタイプがあります。折りたたみタイプならカバンに収納できるため、通勤や通学など普段使いにも便利です。その中でも軽くてコンパクトな傘を選べば持ち運びの負担も軽減できます。
使用頻度が高い人や買い物などで荷物が多くなる人は、ワンタッチ開閉機能を備えているものもチェックするのがおすすめです。軽いものは少ない傾向にありますが、簡単に開閉できるので、使いたいときにサッと使用できます。
日傘のほうが晴雨兼用タイプよりも紫外線カットしてくれそうに感じますが、UVカット率や遮光率の表記数字が一緒なら、期待できる効果は同じです。UVカット率や遮光率が高い表記の傘を選びましょう。
今回、ユニクロや無印良品をはじめ、通販サイトなどで人気の日傘11製品を集めて検証を実施。以下の5項目をチェックし、最強の日傘を探し出しました。
傘上・頬骨の上・首元にUVラベルを貼って太陽光の下で検証。変化したラベルの色を計測しUVカット率を算出しました。
ヒーターで熱を当てて、傘外の温度が42℃を超えたときの傘内の温度を測定。ソフトクリームの溶けにくさもテストしました。
すべて晴雨兼用のため傘を固定し、一定時間一定量のシャワーをあててはっ水性をチェックしました。
骨の素材や構造、開閉のしやすさを傘のプロが確認しました。
傘のデザインと、重さや大きさ、収納のしやすさをチェックしました。
果たして、11製品の中で最も優秀だった日傘はどの製品だったのでしょうか? それでは、ランキングをご覧ください。
※商品スペックの長さは実測です。直径×親骨(生地に沿ったカーブした骨)×折りたたみ時の順に表記しています。