「ダイエットの際に水を2リットル飲めば痩せる」という言葉を聞いたことがあると思いますが、その意味をきちんと理解していますか?ただ単に水を飲めば痩せる、ということではありません。ここでは、ダイエットと水分補給の関係について、エステティシャンである筆者がご紹介します。
水はたくさん飲めば痩せるって本当?
よく「ダイエットために水をたくさん飲むべき」「水を飲むと痩せる」などと耳にすることがあると思いますが、ダイエットに活かしたいなら、その言葉の本当の意味を正しく理解することが大切です。
中には、深く考えず“ただ水をたくさん飲んでいる”という方もいるのではないでしょうか。
今回はエステティシャンである筆者が、水とダイエットの深い関係についてご紹介していきます。
「水を飲んで脂肪燃焼」は嘘!でもダイエットに大事な理由
まず、水を飲んで脂肪が減ることはありません。
しかし、人間の体の約60〜70%は水分でできいます。その水分のほとんどは、細胞内に存在し、残りは、細胞と細胞の間の細胞間液や血液、骨などに存在しています。水分は、私たちが健康的に生きるためにさまざまな働きをしてくれています。
そのため、水分の有無は当然ダイエットにも深くかかわってきます。
水分が不足すると、血液やリンパの流れも悪くなり、不要になった水分が老廃物がいつまでも体内に溜まったままになってしまいます。すると、体重が増えてしまいます。また、老廃物が流れないとむくみが発生し、脚が太くなったり、輪郭がぼやけて顔が大きく見えたりしてしまいます。
「1日2リットルの水を飲めば痩せる」というのは、水を飲んで水分代謝が高まることで老廃物が排出されやすくなり、むくみが解消されるという意味だということを理解しておきましょう。
ダイエット効果減。間違った水の飲み方をしていませんか?
ここからは、多くの人がやりがちな間違った水の飲み方をご紹介していきます。ダイエットに活かしたいなら、今すぐ見直してみましょう。
水の間違った飲み方①:食事中にたくさん飲む
1日に2リットルの水を飲むために、食事中に水をたくさん飲んでいませんか?食事中や食事の直後に水を飲みすぎると、消化液や消化酵素の働きが悪くなり、食べたものを消化する力が弱くなってしまいます。
やりがちですが、実はNGな水分補給方法です。
水の間違った飲み方②:冷たい水は絶対に飲まない
冷たい水を避けることは確かに大切です。冷たい水は内臓を冷やす原因になり、代謝が悪くなってしまうと考えられていますよね。個人的にも、冷たい水よりも常温の水か白湯を飲むことをおすすめしていますが、絶対に冷たい水がだめというわけではありません。
冷たい水を飲むことでエネルギー消費が高まったり、人によっては腸が動き排便が促されたりすることもあります。常温の水や白湯を用意するのが面倒で水分補給を怠っているなら、冷たくても水分補給の回数を増やした方が良いですよ。
水の間違った飲み方③:味の濃いものを食べたら水を飲まない
塩分の多いものや味の濃いものを食べて、さらに水を飲むと翌朝むくみがひどかったという経験はありませんか?確かに塩分と水は、むくみを悪化させる組み合わせですが、だからといった水を飲む量を減らすのは間違いです。
塩分の多いものや味の濃いものを食べた時こそ、こまめに水分を取り、体外に排出するようにしましょう。塩分の排泄を手助けするカリウムが含まれるきゅうりやトマト、かぼちゃ、バナナ、キウイなどを一緒に取り入れるのが適切です。
水の間違った飲み方④:コーヒーで水分補給する
1日2リットルの水を飲むために、コーヒーを数杯飲んでいるという方もいるかと思いますが、カフェイン飲料は水分にはカウントしません。ダイエットに役立てるための水分補給は、純粋な水かノンカフェインのハーブティーがおすすめです。
コーヒーは交感神経を刺激し、唾液量を減らしてしまうこともあります。コーヒーを飲むときには1杯の水をお供にしてみてくださいね。
水の間違った飲み方⑤:水を一気にたくさん飲む
痩せるために水を飲むのは良いのですが、一気に飲んではダイエットに逆効果。一度に500mlのペットボトルを飲んでも、吸収できず、むくみになってしまいます。
ダイエット効果を得る水の飲み方とは
それでは、水を飲んでダイエット効果を得るにはどうしたら良いのでしょう。
まず、1日に飲んでほしい水の量は1.5~2リットルです。無理に2リットル飲む必要はありません。適量には個人差がありますので、始めは1日1.5リットルの水分補給を意識するようにしてみましょう。
1回の飲む量はコップ1杯(150~200ml)。食事と食事の間に小まめに飲むようにしましょう。そうすることで、空腹を和らげることができダイエットに大いに役立ちます。特に朝の1杯、夜寝る前の1杯は大事。寝ている間は水分不足なりがちなので、忘れずに飲みましょう。
水分は食事からも摂取できます。水分の多いレタス・きゅうり・白菜・大根・セロリ・キャベツなどの食材も積極的に取り入れましょう。
これらのことを意識して水分補給をすれば、水分代謝が高まり痩せやすい体になれます!むくみの改善は、見た目の変化にも現れますよ。