だんだんと涼しい季節になってきましたが、まだまだ残暑が厳しいですね。その気候のせいで、秋になると秋バテになってしまう人も多いようです。そこで今回は、栄養学とスポーツ科学を専門とする筆者が、秋バテや残暑を乗り切るための、疲れない体を作る方法をご紹介していきます。
残暑のせい!?秋バテはなぜ起こる?
真夏の厳しい暑さは和らいでも、まだまだじっとりと暑い日が続くと、なんだか疲れが抜けませんよね。人によっては、食欲がなくなったり、朝起きるのが辛くなったりすることもあるでしょう。
このような状態は「秋バテ」とも呼ばれます。原因は、「夏バテ」が抜けないこと、気温差に体が順応できず自律神経が乱れることなどが考えられます。
放っておくと、疲労感や倦怠感だけでなく、不眠やイライラといったさまざまなお悩みに繋がってしまいます。早めに、残暑の秋バテ対策をして、疲れない体で秋を迎えましょう!
秋バテ解消法1:体を動かして疲れをとる
「アクティブリカバリー」「アクティブレスト」という言葉を聞いたことがありますか。アクティブリカバリーとは積極的に体を動かして疲れを取るという方法です。
疲労の原因として、筋肉に疲労物質が貯まるということが挙げられます。アクティブリカバリーを行うと筋肉への血液の流れが増え、疲労物質が筋肉から取り除かれます。
アクティブリカバリーの方法は簡単で、歩いたりジョギングくらいの軽い運動を10分〜20分行うだけでOKです。
注意点としては、つい速く走ったりして強度を高くしないことです。強度が高いとさらに疲れてしまう原因になります。
秋バテ解消法2:マッサージで筋肉をほぐす
マッサージを行うことも疲れを取るのに有効です。マッサージ屋さんに行くと本格的なマッサージを受けることができるので、月に1回はマッサージ屋に行くことをオススメします。
マッサージは自分でも行うことができます。背中の筋肉は少しマッサージがしずらいですが、足や腕の筋肉は自分でももみほぐすことができます。
疲れを感じたり筋肉がしんどいなと感じた時にはマッサージで筋肉をもみほぐしましょう。
秋バテ解消法3:睡眠の質を高める
疲れない体を手にいれるためには睡眠の質を高めておくことも重要です。寝ている間は唯一脳が休める時間です。脳は体を動かすための司令塔なので、睡眠の質を高めて脳をしっかり休めてあげましょう。
睡眠の質を高める方法としては自分に合った枕を使ったり、部屋の電気を消してできるだけ真っ暗な状態で寝るということが挙げられます。
寝る環境を改善するだけで疲れにくい体を手に入れられるので、今の環境がよくないという方は取り組みましょう。
秋バテ解消法4:シャワーで体を冷やす
まだ暑い季節が続いていますが、暑さも疲れの原因になります。体温が上がると脳の働きが悪くなったり筋肉がうまく動かなくなります。
冷たいシャワーで体を冷やすことで体温が下がり、脳の働きが取り戻され筋肉の働きもよくなり、疲れがとれます。
暑い季節を乗り切るには有効な方法なのでぜひ取り組んでみてください。
秋バテ解消法5:鉄分・糖質を摂る
疲れを感じるのは、体に必要な栄養素が足りていないからかもしれません。例えば少し貧血気味に感じている方は鉄分が足りない可能性があります。鉄分が多く含まれるレバーなどの食品を食べるようにしましょう。
定期的にトレーニングを行っているという方は糖質をしっかり補給することが重要です。糖質は体を動かすために重要な栄養素なのでしっかり食べておきましょう。
糖質制限ダイエットを行っていてなんとなく体がだるいなと感じている方も糖質が足りていないことが考えられます。早く痩せたくて少し無理をしてしまうのも分かりますが、体を動かすための栄養がないとどんどん疲れてしまうので疲れを感じている方は糖質をしっかり補給しておきましょう。
秋バテ解消法6:40〜42度の熱めのお風呂にはいる
先ほど冷たいシャワーによる疲労回復方法をご紹介しましたが、反対に熱めのお風呂に入ることでも疲れない体を手にいれることができます。
温度は40〜42度に設定しましょう。熱めのお湯に浸かることで、「ヒートショックプロテイン」というタンパク質が活性化されます。このタンパク質は、体内にある様々なタンパク質の品質管理を行っているタンパク質です。
お風呂に入るとヒートショックプロテインを活性化させ、体内の様々なタンパク質が正常に機能するように環境を整え、疲れにくい体を手にいれることができるのです。お風呂に入る時間としては、40℃で15〜20分を目安にしましょう。
ヒートショックプロテインには美白効果があったり肌のシワを防ぐ働きがあることも分かってきています。老化や美容にも効果的なのでぜひ取り組みたいですね。
蒸しタオルで顔を覆うことでもヒートショックプロテインが活性されます。タオルにアロマオイルを垂らすといい香りも楽しめるのでこちらもオススメの方法です。