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「失礼な人」にふりまわされたくない! “ちょっと困った人”への対処法

悪気はないのだろうけど、「ずいぶん失礼なことを平気で言うよな~」という人、いますよね。<悪気ない+自覚ない=治らない>の悪循環で、周囲があきらめているケースも多そうです。こういった人は、そもそもなぜ「失礼」なんでしょう? 考え方や感じ方になにか要因があるのでしょうか。失礼な人への対応法も含めて、化粧心理学者の平松隆円さんにお聞きします。

平松隆円(化粧心理学者)

初対面なのに、なぜかなれなれしい人、横柄な態度で接してくる人っていますよね。そんな“失礼な人”とは、仕事でもプライベートでもつきあうのがイヤになるものです。

そもそもそんな人は、なぜ失礼になってしまったのでしょうか。

なぜこの人はこんなに失礼なのか?

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普通の人は、多少なりとも周囲に気をつかうものです。なのに気をつかうこともせず、自分の好きなように“失礼”な言動ができるって、ある意味うらやましいくらいです。ですが、どうして、失礼な言動ができてしまうのでしょうか。

そもそも失礼な人は、“言葉がヘタ”な場合が多いです。日本で生まれ育った日本語母語話者だからといって、日本語を上手に使えるとは限りません。まして、敬語となるとなおさらです。同じ意味の言葉を言うにしても、たいていの人は相手が不快にならないように、適切な言い方というものを考えます。

ですが、言葉がヘタであるがゆえに、相手を不快にする言い方しかできないんです。

大人になるまで“直すチャンス”を失ってきた人

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言葉がヘタというのに通じますが、礼儀を知らないことも影響しているかもしれません。たとえばあいさつをしない、返事をしないなど。

しかし、言葉がヘタだとか、礼儀がなっていないというのは、その人自身だけの問題ではなさそうです。大人になるまで、そういった“失敗(=失態)”を、誰にも注意されてこなかったがために、直すチャンスを失ってきた、注意をされてこなかった“かわいそうな人”といえるのかもしれませんね。

公私の境があいまい、デリカシーがない

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恋人や親友でもない限り、誰だってプライベートな領域に踏み込まれるのはイヤなものです。同じ社会に生きていれば、“ここまでプライベートにふみ込まれたらイヤだ”と理解できそうなものですが、失礼な人というのは、その境界があいまいというか、踏み込んでもいいという境界が広いのかもしれません。

または、デリカシーがない、“相手の気持ちを察することができない”人ということになるでしょうか。これを言ったらどう思うか、なにをしたらイヤな気持ちになるか、ということを察することができないため、平気で失礼な言動ができてしまうんです。

相手よりも自分が大事

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会議などでは、相手の意見に反論するため、言い返すということもしばしばあるでしょう。たいていは相手を尊重して意見を聞き入れたり、真意をくみ取ったりします。ですが、相手よりも自分が大事な人は、なにがなんでも自分の意見を通そうとしたり、自分のしたいようにしたりします。

それは相手が自分より年上であろうが、役職が上であろうが、関係ありません。

相手に勝ちたい

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自分のほうが相手よりも優位であるということを示すための主張や行動のことを、“マウンティング”とよびます。失礼な人は、相手よりも自分が優位にいたい、勝ちたいという気持ちが強く、自分のほうが相手よりも上だということを周囲に知らせるために、わざと失礼な言動をすることもあります。

失礼な人の性格を直すことはできるの?

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そんな失礼な人の態度や発言を、周囲が指摘して直すことって可能なんでしょうか。

相手が子どもなら別ですが、いい大人の場合は、けっこうむずかしいと思います。だって、本人は何の問題もなく、それでずっと生きてきたわけですから。

例えていうと、30歳になってから、左利きを右利きに直すようなものです。仮に本人に“自分の言動は失礼だ”という自覚があり、直したいと思っているならば、あるいは直す可能かもしれませんが、そうでない限りはとてもむずかしいでしょう。失礼な言動をしてしまうのも、その人の個性だと、周囲が理解して受け止めるほうが、よほど簡単です。

失礼な人とはどうつきあうべきか

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そうはいっても、失礼な言動をその人の個性だと受け止めることも、なかなか簡単なことではありません。それでは、失礼な人とはどういう風につきあっていくべきでしょうか。

ひとことで言えば、“スルーする”ということ。差し障りのない範囲で無視をしたり、聞き流したりするのがいいでしょう。

いや、それでもイライラしてしまうかもしれませんね。いっそのこと、近寄らない、かかわらない、というのが一番ではないでしょうか。それは精神的な意味ではなく、物理的な意味で距離を持つということ。面と向かうということがなければ、イライラもしないでしょう。

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