夏野菜で独特の食感が特徴のオクラ。オクラのネバネバは体に良いという言葉を一度は聞いたことがあるのでは?今回はオクラに含まれるネバネバ成分の正体と嬉しい働き、オクラをダイエットに活用する方法について管理栄養士が解説します!
IsFoodHealthLABO
オクラダイエットで期待できることは?
糖や脂質の吸収を抑える
オクラのネバネバの正体、その主な成分は、食物繊維のひとつであるペクチンです。
食物繊維には、水に溶ける水溶性のものと、水に溶けない不溶性のものがあります。
オクラに含まれるペクチンは水溶性で、食べ物から摂取した糖や脂質などの吸収を抑える働きがあると言われています。
糖や脂質は、摂りすぎると中性脂肪となって体内に蓄えられてしまうため、水溶性食物繊維との食べ合わせだけではなく、摂る量も控えるよう意識しましょう。(※1,2,3)
腸内環境を整える
腸内細菌には善玉菌・悪玉菌・日和見菌があり、健康的な腸内細菌は、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の割合が多く、そのほかの菌が少ない状態です。
しかしながら、悪玉菌は便秘などが原因で増えてしまう上に、腸内細菌の状態は、肥満と密接に関わっていることもわかっています。
オクラに豊富に含まれる食物繊維は、便のかさを増し、排便をスムーズにする働きや、ビフィズス菌など善玉菌のエサになり、腸内の善玉菌の割合を増やし、腸内環境を整える働きを持っています。(※1,4)
オクラを食べると痩せると言われる理由は?
噛む回数が増え、満足感を得やすい
お腹がすいて急いで食事をとると、知らないあいだにたくさん食べていたという経験はありませんか?食欲をコントロールするホルモンは、食事を始めて20分後から分泌されるので、20分以上かけてゆっくり食べるのがおすすめ。
また、良く噛んで食べることで、満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防ぐこともわかってきています。食べるペースが速いと、摂取カロリーも多くなりがちで、早食いの習慣がある人ほど肥満度が高いという研究報告もあります。
オクラのように食物繊維を豊富に含む食品は、自然と噛む回数が増え、満足感を感じやすいので、食べ過ぎ防止に役立ちます。(※5,6)
カロリーが低い
同じ100gあたりのカロリーを比べると、
・オクラ(約10本)……30kcal
・かぼちゃ(煮物サイズ約2個)……91kcal
・白いごはん(お茶碗約2/3杯)……168kcal
と、オクラのカロリーの低さが目に見えてわかるはずです。
オクラは、糖質・脂質・たんぱく質が少なく、カロリーが低い上にかさがあるため、見た目や食べている時の食感から、満足感を与えてくれます。
カロリーは、糖質の多いかぼちゃの1/3、白いごはんの1/5のカロリーなので、ダイエット中も積極的に取り入れたい食品と言えます。(※7,8,9)
オクラダイエットのやり方
ダイエットのポイントはいくつかありますが、消費するエネルギーよりも、食事で摂取するエネルギーを少なくすること、すなわち食べ過ぎないことが大切になります。
オクラは噛み応えがあり、食べている時の満足感を得やすいため、食事の最初に食べることで食べ過ぎを防ぐことにつながります。
また、生でも火を通しても食べられる食品なので、主菜、副菜、汁物などいろいろなものに取り入れられます。たとえば、生のまま刻んで納豆に加えたり、ゆでて主菜のお魚に添えたり、お肉を炒める際に加えたり。
味や香りにクセがないため、どんな食品とも合わせやすいので、ぜひいろいろなメニューに加えてみてくださいね。(※10)
オクラダイエットで気を付けることは?
食べ過ぎない
オクラに含まれる食物繊維には、過剰に摂取するとおなかがゆるくなったり、カルシウムや鉄、亜鉛などのミネラルの吸収を阻害する作用があります。
普段の生活では、大半の人が足りていないと言われる栄養素ですが、ダイエットしているからと言ってオクラばかり食べるということは好ましくありません。(※1)