焦ったりイライラしたりと、気持ちが落ち着かないときは「焦燥感」に駆られている状態なのかもしれません。焦燥感とは一体何なのでしょう。また、気持ちを落ち着けるにはどうすればいいのでしょうか? 心理カウンセラーの高見綾さんに対処法を伺いました。
ほとんどの人は、気持が焦って漠然とした不安感に駆られた経験をしたことがあると思います。焦るとイライラしたり、考え過ぎて眠れなくなったりしてしまうこともありますよね。
その気持ちを「焦燥感」といいます。
では、焦燥感とは具体的にはどういう意味で、何が原因で起こるものなのでしょうか。焦燥感に駆られたときに焦りを抑える方法も併せて紹介します。
焦燥感の意味とは
焦燥感とは、具体的にはどんな意味なのでしょうか。まずは定義を知っておきましょう。
焦燥(読み方:しょうそう)とは、デジタル大辞泉(小学館)によると、「いらいらすること。あせること」とあります。
焦燥感とは、物事が思うようにいかずに焦ったり、イライラしたりしている様子を表します。気持ちの整理ができず、不安な状態になっているときに使う言葉です。
焦燥感に駆られるとどうなるのか?
では、焦燥感に駆られると、私たちはどのような状態になるのでしょうか。
(1)何も手に付かなくなる
焦燥感に駆られると、「何とかしなくちゃ」とは思うものの、何も手に付かなくなります。頭の中がそのことでいっぱいになり、目の前のことに集中することが難しくなります。
(2)判断能力が落ちる
焦っているので、冷静に物事を考えることが難しくなります。このままではいけないという恐れから、本来であれば不要なセミナーに申し込みをするなど余計な出費をしてしまうことも。
(3)ミスが増える
集中力が落ちるので、仕事などでいつもはしないようなミスが増える傾向にあります。焦って何とかしようとして空回りするという悪循環にハマりやすいです。
(4)一発大逆転の魔法を求めやすくなる
早く何とかしたいと思い過ぎて、今の自分の状況が一気に解決するような方法を求めがちです。しかし実際にはそんな魔法なような方法はなく地道に取り組むしかないのです。
(5)心の余裕が無くなる
焦燥感に駆られているときは、何らかの不安を抱いています。心の中がネガティブな思いでいっぱいになるので、いつもなら流せるようなことでもイライラしたりしがちです。
焦燥感に駆られる8つの原因
なぜ私たちは焦りを感じるのでしょうか。焦燥感の原因を解説します。
(1)やるべきことに追われている
仕事や家のことなど、やるべきことがたくさんあって、時間に追われているときは焦燥感を覚えるものです。
締め切りがあるのに仕事が終わっていなかったり、トラブルが起きたりして対応に時間を取られていると焦りに拍車がかかります。