今週のいて座の運勢
淋しさとその器
今週のいて座は、もうひとりの自分の後ろ姿を目撃していくような星回り。
「淋しさは船一つ居る土用浪」という句を詠んだ原石鼎は、圧倒的な自然が展開されている広い海原で、ただ一艘の船が浮かんでいる光景を「淋しさ」と表しました。
医者の息子として生まれながらも文学や句作に熱中し、医者になれなかったことを叱責され両親から勘当された作者は、いつもどこか人生に暗い影が差し込んでいるような印象の人でした。けれど、だからこそ主観過剰なその作風はみずみずしく、後進の指導にも熱心であったとも言われています。
今週のあなたもまた、これまで思ってもみなかったような自分の一側面や意外な感情が湧いてくるのを見出していくことができるかも知れません。
今週のやぎ座の運勢
あいまいな領域の動きに敏感になること
今週のやぎ座は、ネットワーカーとして限定的な常識や固定観念をやすやすと超えていくような星回り。
例えば、だいたい、そのうち、適当、いつしか…といったあいまいな言葉はビジネス界隈を中心に非難の対象となってきましたが、松岡正剛はこうした日本語の言葉を「夕方的な言葉」と呼び、断固として擁護しました。
弱くあいまいな状態を通してネットワークの新たな展開は生じるのであり、それは「このへん」や「あのあたり」といったそれ以外の言い方では指し示せない領域で成立する訳です。
これで行けば間違いないといったような勝ちパターンや確実なパースペクティブがことごとく崩壊しつつあるような現代社会では、多様でケースバイケースな「夕方的な言葉」の重要性がますます増しているのではないでしょうか。
今週のあなたもまた、そうした問題解決のためのアプローチや視点の大胆な変更を試みていくことがテーマとなっていきそうです。
今週のみずがめ座の運勢
動物園で人生について考える
今週のみずがめ座は、自分にとって不都合な真実への覆いをスーッと割いていくような星回り。
動物園は動物の生態を垣間見せてくれる場所ではありますが、人間のようにお葬式をする訳でもなく、見られるのは楽しい生態ばかり。彼らが死を迎えれば知らぬ間に片付けられ、何事もなかったように平穏を繕うでしょう。
そして、そうした人間のご都合主義は動物だけでなく、人間の社会においてもより強力に推し進められているのではないでしょうか。
結局人間は、友人や家族に囲まれようと、死ぬ時はひとり。そういう意味では、死が覆い隠されるようになったいまの社会というのは、人々が自分の孤独を受け入れられなくなってしまったということに尽きるのかも知れません。
今週はそんなことを念頭に置きつつ、いま自分が受けれいるべきものは何なのかを明らかにしていくべし。