isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
2020年下半期の運勢も配信しているので、こちらもぜひチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
風の通りすぎる道
今週のおひつじ座は、難しい状況を抜け出していくためのきっかけを掴んでいこうとするような星回り。
古代ギリシャ語の「プネウマ」とは、「風」という意味。それと同時に、「聖なる呼吸」や「霊」という意味を持ち、<息→風→霊>という構図を担っています。
『創世記』の「そして二人は、園を歩む神、主の声を聞いた。日中の風にのって」という記述で使われている「日中の風」という言い回しは、時間を示すものなら夕方ですが、空間的には神の場所を指す西にあたります。つまり、アダムとイブは西から吹く風にのってきた神の声を聞いたのです。
それは無限なる働きとして、つまり不在なる神としての風。二人は互いのいのちに共鳴した時にこそ、互いを貫いて響きあったときに初めて、神に触れたのだと言えます。今週はできるだけその影響に触れたいと思える人と会う時間を、大切にしていきたいところです。
今週のおうし座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
潔く道を行くために
今週のおうし座は、男と女の中間へ向かっていこうとするような星回り。
白洲正子の『両性具有の美』では、さまざまな男性同性愛の事例が語られています。これは著者の白洲正子がどうも女性による男性への変身をへた成仏はあまり成功せず、成功するのは男性による変身成仏なのだという考えを持っていたことに起因しているように思います。
女性でありながら強烈な男性性を持ち、当時まだ男専有の感が根強かった道に手を染めていった自身の経験を踏まえて「男女や主従を超えたところにある美しい愛のかたち」を追求していった結果、たどり着いた極意がそこに含まれている訳です。本書の最終章では、「この頃の新宿二丁目あたりのおかまは、私が知っていた人たちとどこか違う。(中略)古いおかまの友人の一人に訊いてみると、言下にこう答えた。「そりゃ命懸けじゃないからよ」」と記されています。
これは「おかま」だけなく、現代のすべての男性に対して暗に言っているのでしょう。あなたもまた、自分がどこへ向かってどんな風に変わろうとしているのか、改めてその本気度を問われていくことになりそうです。
今週のふたご座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
背景が語り出す
今週のふたご座は、何気ない風景の中に性とか愛を置いてみるような星回り。
「ガーベラ挿すコロナビールの空き瓶に」(榮猿丸)という句の情景を考えてみましょう。挿した瓶がコロナビールではなくストロングゼロのロング缶だったら、かえって悲壮感さえ漂うところですが、久しぶりにいい夜だったな、とか思い出しながら、空になった瓶にすっと一本のガーベラを挿すと、かすかだけれど確かな余韻が広がります。
赤やオレンジのガーベラの花言葉は「神秘」。ああ、本来はそういうものだったな。お酒の味も、誰かと仲良くなるということだって。そうだったそうだった、と記憶をさかのぼりながらベランダに出て、一服する。愛欲なんて、そういう淡い呼吸みたいなものを時々あいだに置いていかないと、簡単にペラペラの記号になってしまう。
今週のあなたもまた、そうした呼吸や取り合わせの感覚を大事にしていきたいところです。