今週のさそり座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
慰撫の起承転結
今週のさそり座は、肉の解放をことほいでいくような星回り。
清代の詩人・厲鶚(れいがく)は、貧しい生まれながら苦学して29歳の時に中国の官僚試験である科挙に臨んだものの不合格に。そして、郷里に帰っていた30歳の頃に「晝臥(ひるね)」という詩を作りました。
冒頭の二句では落第した悔しさや断ちがたい未練をみずから慰めている訳ですが、失望して孤独になっている自分を描いた、続く二句は「足をつま立てても/ほこりも寄りつかず/頬杖をついてたどる清らかな/夢路に/道連れはいらない」と、とてもユーモラスです。
今週のあなたもまた、何よりも身体をいたわり無理をさせないことで、大いに自分を慰めていくとよいでしょう。
今週のいて座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
力の放出
今週のいて座は、じりじりとため込んだ力の爆発を待ち望んでいくような星回り。
この宇宙には、基本的に「現状維持」などという状態は本当は存在しません。静的な調和すらも、実際には動的平衡のもとで成り立っているに過ぎないのです。逆に言えば「現状維持でいこう」という態度表明というのは、すべからく自分の内部や周囲との動的平衡を破壊していく宣戦布告に他なりません。
このことは、今のあなたならばよく分かるはず。まだ際立った人生の変化や、特別なイベント事の最中にいる訳ではないにしても、水面下ではギリギリのところまで葛藤が高まっていたり、今にも決壊寸前のダムのように「その時」が迫っていることを。
今週は、目に見えない力の流れがどこへ向かっていこうとしているのか、頭で考えるのではなく心の奥深いところで感じてみてください。
今週のやぎ座の運勢
illustration by ニシイズミユカ
嫌いな隣人をどうするべきか
今週のやぎ座は、自分を愛する人だけを大事にしようとするのではなく、そうでない人もそれなりの仕方で尊重していこうとするような星回り。
旧約聖書の『レビ記』に「復讐しようとするな。同胞に恨みを抱くな。自分自身を愛するように、あなたの隣人を愛しなさい。」という一節があります。これは内容明快であると同時に、非常に誤解されやすい箇所でもあり、最後の一文はむしろ「嫌いな隣人を差別するな」という方が真意に近いのではないでしょうか。
その関係は上でも下でもなければ、えこひいきの対象でもない。あくまで対等な他者であり、それは価値観の相異に関わらずということ。ただ好き嫌いが生じてしまうのは致し方ないことですから、嫌いな隣人に対しては少なくとも彼らを差別しないことで最低限の敬意は払おうと言っているのです。
今週のあなたもまた、みずから隠れた敵を作り出してかつ強大にしていくか、それとも少しでもそうした存在を無くしていくことができるかの分岐点を迎えていくことでしょう。