体は疲れ切っているのに、ベッドに入っても眠れない時ってありますよね。睡眠時間は足りているはずなのに起きてもスッキリしていない経験も多いのではないでしょうか?その原因のひとつである自律神経についてお話しし、お勧めの呼吸法をご紹介します。
自律神経が乱れていると睡眠の妨げになる?
睡眠に悩む方は現代ではとても多く、睡眠に関する様々なお悩みがあります。中でも、眠りたいのに眠れない方、睡眠の質を高めたい方は多いですが、以下の項目に当てはまるようでしたら自律神経の乱れが原因かもしれません。私たちの体をコントロールしている自律神経には活動的にさせる交感神経とリラックスさせる副交感神経がありますが、このバランスが乱れると眠りたいタイミングで交感神経が優位になってしまうことも。まずはご自身の自律神経が乱れていないか以下の項目でチェックしてみましょう。
・寝る直前までPCやテレビを観ている
・ベッドに入ってもスマホを触っている
・シャワーだけで済ませている
・夕食は就寝時間の3時間以内
・ストレスやイライラを感じている
・日中、室内で過ごしていてほとんど日光を浴びない
・長時間のデスクワークや立ち仕事など同じ姿勢でいる時間が長い
いかがでしたでしょうか?上記のうち2つ以上当てはまる方は自律神経のバランスを整えてみましょう。
自律神経を整えて睡眠の質を高めるポイント
理想の睡眠時間は人それぞれですが、7時間程度の方が比較的多いようです。ただ、忙しくてどうしても睡眠時間が6時間前後になってしまうこともありますよね。そんな時でも翌朝にスッキリ目覚めるためにはスムーズに寝入って、睡眠の質を高めることを意識したいところです。特に睡眠の始まりから90分程度のノンレム睡眠の質を高めることが睡眠の質を高める鍵です。そのためにはどんなことを意識したら良いのでしょう?
入浴は寝たい時間の1時間〜1時間前
私たちの体は体温が下がると眠くなります。そのため、寝たい時間に向かって体温が下がるように調整してあげたらいいのです。具体的には、寝たい時間の1時間〜1時間前にぬるめの湯船(40度程度)に浸かりましょう。入浴時間は15〜30分程度がお勧めです。ぬるめの湯船に浸かることで、体の深部もゆっくり温まり、お風呂を出てからも緩やかに体温が下がるため、睡眠に理想的な入浴となります。入浴によって筋肉の緊張がほぐれることで副交感神経を優位に導きやすくなります。
食事は寝る3時間前まで&寝起きは1杯の水を飲む
腸は血液を作るための重要な器官。また、腸の働きをコントロールするのは、血液循環、消化吸収などの働きを担う自律神経です。自律神経と腸は相互に影響し合う密接な関係にあります。腸内環境を整えることでも自律神経が整い熟睡しやすい体へと導きやすくなります。食事は寝る3時間前までに摂り、睡眠時間を消化に充てないようにしましょう。また、起き抜けにコップ1杯の水を飲むことで、寝ている間に濃くなっていた胃液を薄め、朝食の消化をよくしましょう。
ヨガやストレッチ、呼吸法を行う
ヨガやストレッチで背骨周辺を中心に動かし、筋肉の緊張をゆるめて自律神経を整えましょう。また、日中のウォーキングもお勧めです。太陽の光を浴びることで、セロトニン、メラトニンの生成を活性化してあげると熟睡しやすくなります。疲れた時ほど血流が停滞してしまうので、疲れを感じたら少しでも動いて筋肉をほぐし血流を促してあげることが大切です。
しかし、運動が難しい場合もありますよね。そんな時には呼吸法がお勧めです。以下の動画を見ながら、寝る10分前だけでも呼吸法を行ってみましょう。
ライター/磯沙緒里
ヨガインストラクター。幼少期よりバレエやマラソンに親しみ、体を使うことに関心を寄せる。学生時代にヨガに出会い、会社員生活のかたわら、国内外でさまざまなヨガを学び、本格的にその世界へと導かれてインストラクターに。現在は、スタイルに捉われずにヨガを楽しんでもらえるよう、様々なシチュエーチョンでのレッスンを行う。雑誌やウェブなどのヨガコンテンツ監修のほか、大規模ヨガイベントプロデュースも手がける。