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大根おろしをオン!? 江戸時代の「カステラの食べ方」で旨みの新世界を体験♩

気になるお味は?

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Photo by milkpop

見た目は上品な和食といった印象!鼻を近づけると、お出汁とユズの香りがふあ~っと漂ってきて食欲をそそります。……が、よく見るとカステラなんですよね。普段は見ることのない変わり果てた姿からは、某リフォーム番組のミュージックをバックに「なんてことをしてくれたのでしょう」と声が聞こえてくるようです。

大根おろしのほうは一目瞭然ですが、お吸い物に入っているカステラは出汁をたっぷり吸っていて一見本当にお麩のよう。カステラと事前に知っているから違和感がありますが、正直知らされずに料亭ででてきたらわからないかも……!

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さて、肝心のお味はいかに?……ひと口頬張ると、しゅわりと口の中でほどけて出汁の旨味と上品な甘味が広がりました。

お菓子としてのアイデンティティーはどこへやら……卵のコクとユズの香りがたまらない、極上の和食に変身していました!これ、和食が好きな人なら衝撃を受けるおいしさかもしれません。しいていうなら、高野豆腐の煮物に近いでしょうか……?試しに汁も飲んでみると、カステラの甘さが溶け込んだのか上品な甘みがありました。

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お吸い物がおいしいということは、大根おろしも期待できるはず!多めに大根おろしをのせて、こちらもいただきます。

まず最初に感じたのは、大根おろしの辛み。咀嚼するごとにカステラの甘さと合わさって……うーん。個人的な感想をいえば、まずい!ってわけでもないけど特別おいしくもない。というより、なにかが足りない感じです。

試しにお醤油をかけてみると、しっくりくる味わいになりました。そうそう、この味!伊達巻というか玉子焼きというか、昔ながらの甘じょっぱい味わいです。確かにこれは日本酒が進みそう!

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初見の印象はともかく、こんなにおいしいのになぜこの食べ方は廃れてしまったのでしょうか?調べてみると、カステラは「南蛮からのめずしいお菓子」という扱いで、日常的におかずとして食べていたわけではなく、あくまで変わり種のひとつだったそう。

完全な予想にはなりますが、お吸い物や大根おろしは当時パサパサだったカステラをおいしく食べる手段のひとつだったのではないでしょうか?明治に入り、蜂蜜や水あめを使ったしっとりとしたカステラが普及したから廃れたのかなと思うと腑に落ちました。

ほかのアレンジも試してみた!

▶ツーンとした刺激が後引く「わさび醤油」

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こうして現代に蘇ったのもなにかの縁。せっかくなので、寄せられていたコメントにあったほかの食べ方やアレンジも試してみました!

まずはわさび醤油。食べた瞬間に広がるツーン!とした味わいは、まさに酒の肴♩多めにわさびをのせましたが、カステラの甘みで辛さが緩和されるのでちょうどいい感じでした。個人的には大根おろしよりも好きかもしれません。

▶「生姜醤油」はスイーツとの中間

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お次は生姜醤油。こちらも生姜の辛さがきいていて、おいしくいただけました。ただ酒の肴というには、お菓子っぽさが消し切れていないかも?ジンジャエールやしょうが糖が好きな方は、お醤油がなくてもおいしくいただけるかもしれません。

▶「お味噌汁」は子供受けもよさそう

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最後はお味噌汁!汁物にカステラが浮いている図は、改めてみるとシュールですね……。味的にはあまりお吸い物と変わりませんでしたが、煮物というよりは玉ねぎやカボチャなど甘い具材のお味噌汁に近いかも?コクがあるので子供受けはこちらのほうがいいかもしれません。

大変おいしゅうございました!

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