バターとミルクのやさしい味わいがココロもカラダも温めてくれる「マカロニグラタン」。でも、自宅で作ると何か違う。今回は、洋食店のシェフに、おいしいマカロニグラタンを作るコツを教えてもらいました。材料は同じなのに、ここまで差が出るんです!
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有名店の味を自宅で再現!
この記事は、三越伊勢丹が運営する、らしさに出会える、食メディア「FOODIE」の提供でお送りします。
バターとミルクのやさしい味わいが人気のマカロニグラタン。家でも同じような材料で作っているのに、洋食屋さんで食べると味の違いは歴然! ソースのなめらかさや味の深み、香りの豊かさは比較にならない美味しさです。一体どこが違うのか、洋食店のシェフにコツを教えてもらいました。
家で作るのとはここが違った!プロが教える3つのコツ
・セロリを加え、香りと味に「深み」を出す
・ホワイトソースに「粉チーズ」でコクを出す
・仕上げに「澄ましバター(=溶かしバターの上澄み)」を使い、香り高く
「家庭でもプロの味に近づけることができる、とっておきのレシピをご紹介します」と話すのは、伊勢丹新宿店にある洋食店<西櫻亭>の宮下響シェフ。
ふだんお店ではさまざまな手間をかけて作られている、えびマカロニグラタン。本来はえびと野菜を別々に炒め、えびの蒸し汁を煮詰め、ホワイトソースは1時間煮込んでこし器でこす……といった手間がかかる料理です。それを今回、WEB FOODIEのために家庭用のレシピを開発してくれました。ダマになりがちなホワイトソースの悩みも解消できる、プロのワザが満載です!
<西櫻亭>シェフ直伝「えびマカロニグラタン」のレシピ
▶材料(4~5人分)
【仕上げ用】 ※下記は「1人分」です。人数に合わせて増やしてください
作り方
▶1)マカロニをゆで、えびの下処理をし、野菜を切る
マカロニは袋の表示通りにゆでて、冷水でしめて水気をきる。えびは塩小さじ1(分量外)をふってもみ、水で洗って食べやすい大きさに切る。玉ねぎ、ピーマン、セロリは少し厚めの薄切りにする。
「マカロニはホワイトソースを作る前にゆでておいてOK。ゆでた湯は仕上げ用のバターを溶かすときの湯煎に使うといいでしょう。野菜は歯ごたえを残したいので、1mm程度の少し厚めにスライスします」
▶2)バターで香味野菜とえびを焦がさないように炒め、ワインを加える
鍋にバター、玉ねぎ、セロリ、えびを入れ、中火にかけて炒める。少し香りが立ち、えびの色が少し変わってきたら白ワインを加える。
「ホワイトソースは白く仕上げるために、焦がさないように炒めるのが基本です。玉ねぎとセロリは、食感を残すために炒め過ぎないようにしましょう。通常、店では玉ねぎだけを使っていますが、セロリは味に深みを出してくれる野菜なので、ぜひ加えてみてください」
▶3)水分が半分になるまで煮詰める
ふたをしないで水分が半分になるまで煮詰める。
「ワインだけでなく野菜からも水分が出てきます。煮詰めることで、えび、玉ねぎ、セロリから出てくるうまみを凝縮させることができます。右写真のように、木ベラを動かして鍋底が見えるくらいになればOKです」
▶4)火を止めてから、小麦粉を加えて混ぜる
いったん火を止め、小麦粉を加えて粉が見えなくなり全体になじむまで、しっかりと混ぜる。
「必ず火を止めてから粉を加えるのが、失敗しないポイント。焦がす心配がなくなり、粉っぽさがなくなるまで、落ち着いて混ぜ込むことができます。なじんでくると、かなりもったりとして木ベラが重くなります」
▶5)牛乳を少しずつ加え、その都度混ぜ込む
最初は玉じゃくし2杯分の牛乳を加え、よく混ぜ込む。牛乳が残らないようにしっかりと混ぜ込む(1回目)。
「ダマにならないようにするコツは、牛乳を一度に入れすぎないこと。少しずつ加えてのばしていくので、手間と時間がかかりますが、なめらかなソースに仕上げる大切なポイントです」
4回目の牛乳を混ぜ終わったら弱火にかける。残りの牛乳を同じように加えていく。
「4回目までで、だいたい分量の牛乳1リットルのうち500㎖ほどを加えています。5回目を混ぜ終わると右写真のようなゆるさになります。さらに全体をのばしていくようなイメージで混ぜましょう。6回目からは牛乳を多めにザーッと加えてもOK。だいたいトータルで7~8回に分けて入れ終わるのが目安です」