プロカメラマンにスマホカメラの撮影テクを教わるお役立ち連載、今回のテーマも “水族館の撮り方” です。前回に引き続き、水族館の人気者たちを超かわいく撮る方法を教わってきました!
写真・文:田代わこ
【カメラマンが教える! いいね! がつくスマホの撮影テク】vol. 31
水族館の人気者を撮ってみる!
今回もプロカメラマン、佐藤朗先生に撮影テクをお聞きしました。まずは、水族館の人気者、チンアナゴの撮り方です。たくさんいますし、動くし、いかにも難しそうですよね……。
前編はこちらをどうぞ。
http://ananweb.jp/column/sumahoteku/160375/
この場合、できるだけ近くに寄って、ニョキッと立った高さを表現するとおもしろいとのこと。アングルは下の方から見上げて撮るといいようです。
ということで、水槽の下の方から手前のチンアナゴにフォーカスして撮影してみました。意外にかわいい顔です! さらに写真以外でも、動画で撮ったりスローモーションモードで撮ったりしてもおもしろいそうです。
ちなみに、チンアナゴはとても怖がり屋さんとのこと。すみだ水族館の方のお話では、朝一番に見に行くと、まだ水槽の外にいる人の動きに慣れていなくて、驚いて砂の中に潜ってしまうことが多いそうです。彼らを撮影するなら昼過ぎがいいかもしれません。
クラゲにチャレンジ!
また、クラゲも水族館で人気の被写体ですが、かなりランダムに動きます。いったい、どんなときがシャッターチャンスになるのでしょうか?
この場合も、自分は動かず、イメージした構図の中にクラゲがいい感じに来るのを待つというのが最大のコツ。そして、たくさん撮るのも大事だそうです。構図としては、全体を撮るとクラゲが小さくなって躍動感もなくなってしまうので、水槽に近づいて撮るのがベター。露出は暗めにして撮ると、薄く白いクラゲも白飛びしづらくなるそうです。
泳ぐペンギンの撮り方は…?
水族館で人気のペンギンも、ぜひ撮ってみたいですよね。例えば水槽の中でビューンと泳いでいるような、スピード感が伝わる写真、スマホでも撮影できるのでしょうか?
佐藤先生のお話しでは、技術的に「かなり難しい」とのこと。でも、連写機能を使ってうまくタイミングを合わせれば撮れる可能性もゼロではない……といわれましたので、一応チャレンジしてみました。
水族館に何度か通い、ようやく撮れたのが上の写真です。カメラ素人の私の場合、100枚に1枚ぐらいの割合でまあまあの写真が撮れるという結果でした。
ペンギンをかわいく撮るには?
泳ぐペンギンを撮るのは難しかったので、初心者向けのペンギン撮影法を教えてもらいました。その方法は、しっかり観察してベストなタイミングを狙うこと。ペンギンはさまざまな動きをするので、かわいい仕草をしてくれる瞬間を待てば、素人でもおもしろい写真が撮れるそうです。
私が訪れた2月~3月は春の産卵に向けてペンギンたちが愛を深める季節。水族館の方にお聞きしたところ、体を寄せあったりクチバシを合わせたりといったラブラブなシーンも目撃できるとのこと。これはぜひ撮りたい!
ということで、ペンギンがたたずむ岩場の前でひたすら待機して撮った写真がこちら。クチバシを激しくこすりあわせ、情熱的に愛し合っているカップルのようです。そして…
超ラブラブシーンも目撃! ズームで撮ったので画質がかなり低くなってしまいましたが、気になる場面を見かけたら、とりあえず写真を撮っておくとよさそうです。
人物とのコラボもオススメ!
水族館では、魚だけでなく人物も一緒に撮ってみると、また違う雰囲気の写真に仕上がります。例えば、水槽を見ている人の姿を撮ってみるのもオススメ。
ポイントは、撮影時に露出を下げること。かなり暗めに撮れば、ステキなシルエット写真になります。
また、飼育員さんがエサをあげている時間もシャッターチャンス。この場合は、寄るのではなく、“引き” で撮るのがポイント。少し離れて全体を写し、魚が人のほうに集まってくる様子を捉えてあげると、何を表現したいのかはっきりするとのこと。
さらに水上より水中の方がよりドラマチックな絵に仕上がる確率が高いので、チャンスがあればチャレンジしてみてください。