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[わたしの食器棚 vol.26]角が立たない器の魅力。荒木典子さん愛用の食器たち

さまざまな食のプロにお気に入りの食器を聞く連載企画。今回は、家庭で手軽に実践できるおいしい和食で人気の料理研究家、荒木典子さんに愛用品を伺いました。「職人の手仕事でつくられたものが好き」と言う荒木さんが愛してやまないお気に入りとは。

macaroni編集部

Today's Foodie

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荒木典子/料理研究家

神戸生まれ京都育ちの料理研究家。お料理上手の祖母と母の影響で食に関心のある環境で育つ。大学卒業後フランス留学などを経て出版社で料理本の編集者として働いたのち、2007年に独立してお料理の道へ。現在は書籍や雑誌の仕事を中心に、企業へのレシピ提供、料理店の監修などの仕事とともに、世田谷で和食のお料理教室を主催。

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丸い食器は見ていてホッとする。

Photo by macaroni
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「フリーになって最初の仕事はスタイリングでした」

シンプルでわかりやすい和食のレシピが支持されている荒木典子さん。今では誰もが認める人気料理家ですが、料理本の編集者を経て独立した時、その肩書きは料理研究家ではなくフードスタイリストだったといいます。

「私が働いていた出版社では、料理のスタイリングも編集者の仕事でした。そこで鍛えられたおかげで独立のきっかけを得られたので、感謝しています」

プロのフードスタイリストとして活躍した経験をもつ荒木さんだけに、食器へのこだわりは並々ならぬもの。同業の友人たちと比べても好みがはっきりしているそうで、丸い器が好きなんだとか。

「丸っていいじゃないですか。やわらかくてやさしい感じで。お椀も好きですし、丸いお膳なども好きなんです」

この記事でご紹介するのは、そんな荒木さんの趣味にぴったりハマるという今現在のお気に入り。丸い食器ならではの魅力とは、いったいどういうものなのでしょう。

1.【茶碗】東哉で購入した梅模様のもの

Photo by macaroni
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京都の陶器屋「東哉(とうさい)」の銀座店で購入しました。私は和食器が大好きで、宗焼きが好みなので、東哉は特にお気に入りのお店なんです。

このお茶碗は小ぶりな大きさで、桃色の梅の絵付けがかわいらしいですよね。春先になると使いたくなる品のひとつです。

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2.【お椀】千鳥模様のもの

Photo by macaroni
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古い漆器は塗りの技術や漆の種類が上質で、私好み。掘り出し物を探しに骨董屋へ足を運ぶこともよくあります。このお椀も行きつけの骨董店で手に入れたもの。伝統的な和柄の千鳥模様がかわいくて、手に取るたびに塗りの美しさや繊細な筆跡にうっとりします。

大きめサイズなので、お雑煮やしんじょうなどを入れたお椀ものにぴったり。華やかさを添えたい時に使います。

3.【大皿】信楽焼

Photo by macaroni
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存在感のある佇まいのこちらの大皿は、信楽の陶器屋さんにいただいたものです。鍋の具材や焼いたお肉、揚げ物、サラダ……。とにかく何をのせても盛り映えするので、特に来客時に重宝しています。

深い黒と赤みがかった茶色のコントラストが、華やかさのなかにもシックな雰囲気を醸し出していますよね。

4.【皿】実家から譲り受けた染付皿

Photo by macaroni
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料理好きだった祖母から譲り受けた染付皿です。こういう柄のお皿って、おじいちゃんやおばあちゃんのお家でよく見たという気がしませんか?目にするたびに、なんだか懐かしい気持ちになるんです。

大きさも色柄も使いやすく、毎日の食事の取り皿として活躍しています。割れたり欠けたりしたところは銀継ぎして、大切に使い続けています。

5.【皿】赤絵の小皿

Photo by macaroni
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祖父宅の蔵に眠っていた九谷の小皿は、深い朱色の美しさに惹かれて譲ってもらったもの。黒や白のシンプルな食器と合わせるとアクセントになって、とっても映えるんですよ。

お漬物少量のせたり、お刺身の醤油皿にしたり、細々と使っています。

6.【器】四つ椀

Photo by macaroni
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四つ椀とは懐石用の飯椀・汁椀のことで、それぞれの蓋が器にもなる日本独自の優れもの。私の場合、お膳の上にこの4つを並べて、ふだんの食事でも使っています。出張料理教室の時は、軽くてかさばらないこの四つ椀を持ち込むことが多いですね。

私、こういう黒くてシンプルなデザインが大好きなんです。ごはん、おつゆ、野菜、魚など、何をのせても映えるんですよ。

7.【小鉢】東哉の向付

Photo by macaroni
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この向付も「東哉」で購入しました。向付とは懐石などでお刺身を盛る器。私は煮物や和え物などの副菜を盛り付けることが多いです。

上品な色使いと、驚くような軽さに惚れてしまいました。モダンな八角形のフォルムも美しいですよね。

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