韓方ダイエットが話題!
オーダーメイド漢方YOJO薬剤師の道川佳苗です。SNSや韓国好きな人の間で特に注目されている「韓方ダイエット」。飲むだけで健康的になれると言われると試してみたくなりますよね。
しかし、あくまで薬なのでむやみに飲むと副作用が出て危険な状態になることがあります。今回は韓方と漢方の比較をしつつ、ダイエット漢方の種類と注意点を解説します。
韓方と漢方ってどう違うの?
「漢方」と聞くと、中国を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実は「漢方」は古代中国を起源とする東アジア伝統医学を元に日本で発展した伝統医学です。同じ様に、韓国では独自の発達をし、「韓方(ハンバン)」が浸透しています。
言い換えると、日本人に合うように発達してきたのが「漢方」、韓国人に合うように発達してきたものが「韓方」といえます。例えば、韓医学では、体質を重んじた四象医学(ししょういがく)という考えを元に、診断され韓薬が処方されます。
韓方と漢方は、体質診断をしてその人の体質に合った薬を処方したり生活習慣を整えるといった点は共通していますが、その体質診断の方法、処方される薬の内容が異なります。
ダイエット韓方の中身は?
麻黄(まおう)や防風(ぼうふう)、大黄(だいおう)などの日本の漢方薬を構成している生薬が含まれていることが多いです。韓医院により処方内容は異なりますが、主成分は「麻黄」という生薬が多いようです。
麻黄(まおう)とは?
生薬の一つで、有効成分はエフェドリンです。主に発汗作用、鎮咳作用、利尿作用がありますが、組み合わせる生薬により引き出される効能は変わってきます。
日本では風邪に用いられる葛根湯や花粉症やアレルギー性鼻炎に用いられる小青竜湯などに含まれています。体を温め代謝を良くし、発汗を促すはたらきがあるため、ダイエット韓方に含まれているのでしょう。
麻黄の注意点は?
麻黄はどんな体質の人にも合うものではありません。副作用として、交感神経が刺激されることによる興奮、不眠、発汗過多、頻脈、動悸、排尿障害、胃腸障害などがあります。