今や北欧デザインは「ブーム」ではなく「スタンダード」に
北欧スタイルが注目され始めたのは、インテリアブームが起きた1990年代後半。当時大人気だったミッドセンチュリー家具が北欧モダンの影響を受けていたことから、高感度な人たちのあいだで北欧デザインが急速に広まっていきます。1999年にはデンマークに本店を構えるインテリアショップ ILLUMUS(イルムス)が池袋西武にオープン。そして、2000年代に入るとスローライフブームやロハスブームが起き、北欧のライフスタイルにも注目が集まりました。
そんな流れの中、フィンランドの首都ヘルシンキが舞台の映画「かもめ食堂」(2006年)が公開され、北欧ブームが一気に加熱。映画の劇中に登場するイッタラやマリメッコの商品を買い求める人や北欧へ旅行する人が急増しました。同じ頃、スウェーデン発祥のIKEAが日本に再出店すると、それまでインテリアに興味がなかった学生や主婦がIKEAの店舗に殺到。2008年にスウェーデンのH&M、2012年にデンマークのフライングタイガー コペンハーゲン(Flying tiger copenhagen)など、立て続けにリーズナブルな北欧ブランドのお店ができたこともあり、北欧デザインが日本の中でスタンダード化していきます。
「北欧ブーム」と言われ続けてすでに10年以上。最近、話題になった「丁寧な暮らし」や「シンプルライフ」でも北欧デザインは欠かせないものとして注目されるなど、いまだに北欧デザインは根強い人気を誇っています。
ノルディックスタイルのインテリアを気軽に購入できるショップ
日本国内で購入できる本場の北欧家具は、椅子一脚で10万円なんてこともざら。高価な上にオンラインショップや遠方のインテリアショップでしか購入できないとなると、なかなか手が出ません。そこで、北欧スタイル初心者さんでも気軽に挑戦できるよう「全国展開」、「リーズナブル」、「本格的な北欧スタイル」、「ネット購入可」のすべてをクリアするショップを厳選しました。ぜひ一度、お店やオンラインショップを覗いてみてください。
●IKEA(イケア)
2017年に待望のオンラインショップがオープン。リビングからバスルームまでフルコーディネートが可能です。
●ACTUS(アクタス)
北欧をはじめ、世界各国から選りすぐったアイテムやオリジナルブランドの商品を取り扱うライフスタイルストア。
●unico(ウニコ)
心地よい暮らしを提案するショップ。季節ごとに変わる店頭のディスプレイはお部屋づくりの参考になること間違いなし。
●NOCE(ノーチェ)
優れたデザインの家具を手頃な価格で販売。中でも、木のぬくもりを感じながら使用できる北欧テイストのアイテムが人気です。
●無印良品
ノルディックスタイルに通ずるシンプルかつモダンなデザイン。国内の多くの北欧ファンが愛用しています。
この他、国内大手のニトリや通販会社のディノスなどでも北欧テイストのインテリアを購入することができます。また、H&Mがオンラインのみで取り扱う「H&Mホーム」のインテリア雑貨や、「マリメッコ」のキッチン&ダイニンググッズもおすすめです。
北欧スタイルとはひとつひとつにこだわりと愛着を持って丁寧に生活すること。ステータスや流行りに流されることなく、家族みんなの心を豊かにできるデザインを見極めて、少しずつ心地よい空間を作っていってください。
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