夏は老化の分かれ道!?
オーダーメイド漢方YOJO薬剤師の道川佳苗です。夏は暑くて夏バテや食欲不振などに気をとられがちですが、実は老化の分かれ道となる季節でもあるんですよ。今回は夏にどっと老けないためのアンチエイジング方法をご紹介します。
夏に老化が進みやすいって本当?
漢方の考えでは、老化を司る臓器は「腎」と呼ばれていて、生命エネルギーが溜まっている場所と考えられています。そのほかにも腎の働きとしては、水分代謝の調節、体を温める、髪や肌をつややかにするなどがあります。
夏に老化が進みやすい理由は、暑さが腎の衰えを加速させ、生命エネルギーである「気」も消耗させるためです。そうすると体力が失われ、老化の症状が現れやすくなります。
夏のアンチエイジングのために大切なこと
腎と気を補うこと
老化に大きく関わる「腎」と「気」は補うことが可能です。食事で補ったり、消耗しないような生活習慣を送ったりすることで、老化を遅らせることができます。具体的にアンチエイジングに役立つ方法をご紹介します。
1.腎を補う食材を摂る
腎を補う食材は、「黒い食材」です。具体的には、黒豆、黒ごま、ひじき、昆布、のりなどです。その他、くるみ、くり、やまいも、ニラ、魚介類などがあります。
2.腎は冷えを嫌う
冷えると老化が進みやすくなるといわれています。夏でも、クーラーの使用は適度にして冷やしすぎないようにしましょう。温かい飲み物を飲んだり、湯船に浸かったりするのも効果的です。
3.しっかりと水分補給をする
夏は汗で水分が奪われやすい季節です。腎は水分代謝を調節する場所でもあるので、負担をかけないように、しっかり水分を補給し、トイレも我慢せずに行くようにしましょう。
4.気を補う食材も同時に摂る
体力を補うためにも、気を補う食材を摂ることが大切です。具体的には、穀物類、イモ類、きのこ類、鶏肉などがおすすめです。
5.熱を冷まし、潤いを与える食材を摂る
夏は体内に熱がこもり、ほてりや不眠の原因になり体調を崩しやすくなります。また、汗で失われる水分を補給するためにも潤いを与えてくれる食材を摂ると美肌効果にもつながります。
トマト、きゅうり、ゴーヤ、なすなどの夏野菜がおすすめです。その他には、柑橘系の甘酸っぱい果物も潤いを与えてくれます。
6.漢方薬を飲む
腎や気が不足すると老化が進みやすくなるだけでなく、疲れやすくなったり、顔色がくすみやすくなったりします。不足した腎や気を補う漢方薬をご紹介します。
八味地黄丸(はちみじおうがん):腎の機能が衰えることによる、疲れ、下半身の冷え、かゆみ、むくみなどの改善に効果があります。
六味丸(ろくみがん):腎の機能を補う生薬が含まれており、加齢によるむくみ、かゆみ、ほてり、疲れなどに用いられます。